感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀬希瑞 世季子
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自分とは何かといった個人主義的な考えから即政治的主体が生まれると短絡してはならない。歴史、政治、経済状況など多様な絡み合いの中で思考し、「家父長制」を超越的概念にしてその中の差異を無視してしまわないようにすること。超越的概念となることによって起こる均質化は容易くネオリベラリズムに取り込まれる。「個人的なことは政治的なこと」が「政治的なことは個人的なこと」になってしまわないように、差異を無視しない自己内省的な連帯が必要だ。第3章"「ホーム」っていったい何だ?"がとてもよかった。2023/03/07
抹茶ケーキ
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ラディカルフェミニズムの論者の論集。フェミニズムは女性を一体のものであると見なしてきたがその実同じ女性であっても異なる存在であることを論じた論文とか、グローバリゼーションの悪影響を論じた論文とか。人文系のその時々の流行をフェミニズムに持ってきてるって印象が強い。フェミニズムにとってはそれも価値のあることなんだろうけど。2017/09/26