内容説明
なぜ、苗字がグリーンバーグだと大学に入れないのか?高等教育での“平等”を求めたユダヤ人の運動とは…。一九一〇年代末から一九四〇年代中ごろにかけてアメリカ合衆国の高等教育機関においておこなわれたユダヤ人学生「割当制(quota system)」の具体像を明らかにするとともに、それを克服しようとするユダヤ人の活動から、彼らの「平等」観およびアメリカ社会の統合の理想像を探った。
目次
第1章 高等教育をめぐるユダヤ人の社会史―前史と問題提起
第2章 ユダヤ人学生「割当制」とその展開
第3章 「割当制」廃止運動とユダヤ人団体
第4章 世俗的ユダヤ人大学の創設―「割当制」をめぐる議論から
第5章 ブラウン判決への道のり
第6章 「割当」の現代的視点
著者等紹介
北美幸[キタミユキ]
1972年、福岡県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部外国文学科英文学英語学専攻卒業。日本学術振興会特別研究員(DC1)、メリーランド大学大学院(国際ロータリー財団1学年度奨学生)を経て、九州大学大学院比較社会文化研究科博士後期課程単位取得退学。博士(比較社会文化)。現在、北九州市立大学外国語学部国際関係学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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