出版社内容情報
ミッテラン大統領はなぜ社会主義の追求から欧州統合促進へ路線を変えたのか。フランス現代政治と欧州統合の基盤を考察する。
内容説明
彼はなぜ社会主義の追求から欧州統合の促進へ路線を変えたのか。膨大な資料と当事者インタビューをもとに考察する。
目次
第1章 先行研究と本書の視角
第2章 「プログラムの政治」の生成過程―リーダーとフォロワーの相互作用
第3章 夢―「プロジェ」の始動とリーダーシップ・スタイルの完成
第4章 挫折―モーロワ・プランの開始―リーダーシップ・スタイルの継続
第5章 転回‐緊縮の決断―リーダーシップ・スタイルの変容
第6章 社会主義からヨーロッパの地平へ―新たなリーダーシップの獲得
著者等紹介
吉田徹[ヨシダトオル]
1975年東京生まれ。東京大学総合文化研究科(国際社会科学)博士課程修了(学術博士)。慶應義塾大学法学部卒、日本貿易振興会、日本学術振興会特別研究員等を経て、現在は北海道大学法学研究科/公共政策大学院准教授(ヨーロッパ政治史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Masakazu Fujino
2
フランスの大統領ミッテランが社会党を1971年に結党して、3回のチャレンジで10年目に大統領になり、83年に「プロジェ」路線を放棄して、EUにつながる欧州統合へ踏み出して行く様子が描かれている。フランス政治が専門の著者の博士論文を本にしたものだそうだが、とてもドラマチックで映画でも見るような感あり。2016/10/16
メルセ・ひすい
0
ミッテランのリーダーシップスタイルの変容と軌を一にかる。‘88の「転回」の前と後では、政治的にも政策的にも、そして歴史的にもフランスの方向は変わった。この国の社会主義と欧州連合とをトレード・オフ、これ以後は政治的資源は政治から経済へ、国家から市場へと偏って行くこととなった。いまの大統領の尻軽男・節操無しの親の金セレブ・サル・・に爪の垢せんじろ!2009/01/09