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内容説明
アドルノの「アウシュヴィッツ以降に詩を書くことは野蛮だ」という言葉の後でもほとんど唯一認められた詩人、パウル・ツェラーン。その詩篇を詳細に解釈し、「言語」と「現実」の収斂点として三つのトポスを、アナグラム的な言葉の断片のなかに浮かびあがらせ、その「土地の名前」が逆説的にも「どこにもない場所」であることを指し示す。ひとは問いかえさないではいられないだろう、これは「詩」なのだろうか、と。
目次
第1章 アウシュヴィッツもしくは差異(「糸の陽」;「勤勉な地下資源」)
第2章 ベルリンもしくは布置(「研ギスマサレタ切先ニ」;「一枚の葉」)
第3章 ウクライナもしくは喚起(「帰郷」および「チュービンゲン、壱月」;「時の片隅で」)
著者等紹介
平野嘉彦[ヒラノヨシヒコ]
1944年生まれ。東京大学名誉教授。ドイツ文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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