内容説明
シロアリをヒーローやヒロインに仕立て、変形譚を縦糸に、ウィットを横糸に物語を織り成し、その他かずかずの動物や昆虫を登場させながら、国家の虚構性、あるいは政治のウソに真正面から迫った長篇イソップ物語!本書は、長篇童話「丘蟻一族」とその続篇「天馬降臨」に加え、これら二作品の解説ともいえる著者の講演録「なぜ童話を書くのか」によって構成される。
著者等紹介
鄭清文[チェンチンウエン]
1932年9月、台湾は新竹州桃園郡(現・桃園市)に生まれる。旧姓李、生後1年、台北州新荘鎮(現・新荘市)に住む母方の叔父の養子となり、鄭姓を名乗る。少年時代、中学1年まで日本語教育を受ける。解放後、商業学校に学び、卒業して華南銀行に勤める。その後、台湾大学商学系に入学、卒業後、2年の兵役を終えて華南銀行に復職、以後1998年、定年退職まで同行に勤務する。この間、1958年、短篇「寂寞的心(寂しい心)」で作家デビューを果たし、以来、現在まで200篇を超す長・中・短篇小説を発表している
西田勝[ニシダマサル]
1928年、静岡県に生まれる。1953年、東京大学文学部卒業、法政大学文学部教授を経て、現在“西田勝・平和研究室”主宰、植民地文化学会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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