ラジオの歴史―工作の“文化”と電子工業のあゆみ

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  • サイズ A5判/ページ数 359,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588371172
  • NDC分類 547.76
  • Cコード C0021

内容説明

ラジオ工作少年やフリーランサーの技術者、中小の部品メーカーなどの役割を中心に展開する、日本のラジオ、テレビ、オーディオの歴史。図版457点収録。

目次

第1部 ラジオの初めからテレビ普及まで(電波の発見、無線電話、真空管の登場、放送の開始―欧米におけるラジオ;日本におけるラジオ放送開始とラジオ雑誌―濱地常康の『ラヂオ』から『無線と実験』へ;日本のラジオ工業のあゆみ―自作ラジオと富士製作所(STAR)
日本のテレビと受像機工業―JAT、TVK、テレビキット、大企業による量産)
第2部 ラジオ工作とラジオ工業の諸相(ラジオ・エレクトロニクス技術通信教育の歴史―ラジオ教育研究所の通信教育;ラジオ・テレビと修理技術―修理サービスの重要性;オーディオ愛好家と日本オーディオ協会―「世界のステレオ工場」への道;トランジスターラジオ輸出とロックンロール―日本の電子工業の繁栄をもたらしたもの;ラジオ工作とunofficialなセクターの役割―男性性、電気技術者教育、「電気リテラシー」)

著者等紹介

高橋雄造[タカハシユウゾウ]
東京に生まれる。東京大学工学部電子工学科卒業。同大学大学院博士課程修了。工学博士。中央大学勤務を経て、2008年3月まで東京農工大学教授。日本科学技術史学会会長。1975‐77年、西ドイツ(当時)アレクサンダー・フォン・フンボルト財団給費研究員としてミュンヘン工科大学に留学。1991‐92年、米国ワシントンDCのスミソニアン国立アメリカ歴史博物館に留学。1996年に博物館学芸員資格を取得。専門は高電圧工学、技術史、博物館学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおにし

6
3球ラジオや5球スーパーを自作したことのあるラジオ少年として興味深く読みました。戦後の日本では物資不足でラジオを買うことが出来ないことから全国で自作ラジオブームが起き、アマチュアが日本のラジオ技術を向上させていたそうです。その後テレビの自作キットまでも現れたのですが、ラジオやテレビの製品価格が自作キットの価格を下回った頃から自作派は減少し、今では電子機器の自作は一部のマニアのものとなってしまったことはとても残念なことだと思います。著者は資源環境面からも電子機器を修理して使うことの必要性を訴えています。2012/11/11

takao

1
ふむ2017/06/17

ごいんきょ

1
毎日寝る前に読んでて、やっと読み終えました。1年くらいかかったかな。 私がラジオ雑誌を読み始めたのは中学生の頃。初歩のラジオを読んでました。5球スーパーも作ったなあ。 今も真空管ラジオが懐かしく、欲しい物の一つです。2016/01/16

kozawa

0
話題の中心は大企業の工業よりも草の根のラジオ製作だった時代の話。それらが日本の技術を支えるようになったと。同じようにTVにおいても自作層が果たした役割についても語る。電気電子工作世代のデジタル時代アナログを恋しがるのもなんか分かるような気がしてくる。オーディオの自作マニアやパソコン世代にも繋がる流れもあるような気はするが、デジタル時代にはこういうのはどうなるやら。2012/02/20

ともたか

0
米国で日本製トランジスターラジオが売れたのはロックンロールのおかげであり、エルヴィス・プレスリーのおかげである。(省略)これは米国の人種差別のおかげであるとさえ言うことができるトランジスターラジオ輸出でかせいだドルを使って日本の電気工業は成長した。(省略)日本の民生用電子製品の輸出が急激に拡大したのは冷戦の中で米国の電機工業が民生用生産に力を入れなかったからである。それゆえ、戦後日本の電機工業の繁栄は冷戦のおかげでもある。(323頁)。 そう言えば我が家の屋根裏に「5球スーパー」がまだある。机の引き出しに2012/01/20

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