出版社内容情報
ドイツ領への転勤を拒否した父母とともに,ナチスによって収容所に移送された少女の勇気の記録。劣悪な環境の中での収容者たちの連帯,故郷アルザスへの愛を描く。
内容説明
ナチスに追われ、突然の収容所生活―だが、幸せな幼い頃の記憶と故郷への愛に支えられてアルザスの少女は負けなかった。
目次
1 強制移住(一九四二年一〇月二七日)
2 ドイツ軍侵攻(一九四〇年)
3 均制化(グライヒシャルトゥング)(一九四一年)
4 転換の年(一九四二年)
5 シェルクリンゲン収容所にて(一九四二~四三年)
6 報告義務のもとで(一九四三~四五)
7 アルザスに戻って
同時代の証言
証拠文書(ドクメンテ)
著者等紹介
ロート=ツィマーマン,マリー=ルイーズ[ロートツィマーマン,マリールイーズ][Roth‐Zimmermann,Marie‐Louise]
1926年、ハーゲナウに生まれる。両親ともに教師。ビシヴィラー中学校、ついでハーゲナウ高校(リセ)に学ぶ。16歳のときに、両親がナチスの教育方針にしたがわなかったため一家は旧ドイツのシェルクリンゲン収容所に追放される。戦後、シュトラースブルクとナンシーの大学でドイツ語ドイツ文学を学ぶ。やがてザール州立大学の正教授となり、フランス人学生に多言語主義にもとづきドイツ語ドイツ文学を教える。1974年に国際ムージル学会を設立し会長となる(事務局はザール州立大学)。ほぼ30年にわたり世界のムージル研究のとりまとめ役をつとめ、また国際ムージル学会の強力な機関車であった。2001年に同学会名誉会長となり2002年ドイツ政府よりドイツ功労十字勲章を授与される。文学博士。各国の雑誌にドイツ語およびフランス語で、主にローベルト・ムージルに関する論文、書評などを多数発表している
早坂七緒[ハヤサカナナオ]
1947年、宮城県に生まれる。東京大学大学院博士課程中退。中央大学教授。ドイツ文学専攻。ローベルト・ムージルに関する論文は、ドイツ・オーストリアの学術誌Musil‐Studien、Musil‐Forumなどに収録されている。国際ムージル学会会員
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