闇をひらく光―19世紀における照明の歴史 (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 259p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588276484
  • NDC分類 545.023
  • Cコード C0022

目次

ランプ(火と焔;アルガン、あるいは灯芯の合理化 ほか)
街路(街灯破壊;光の氾濫 ほか)
余論―夜の生活(ショーウィンドー)
サロン
舞台(観客席の暗転;一九世紀の光の娯楽―パノラマ、ジオラマ、幻灯)

著者等紹介

シヴェルブシュ,ヴォルフガング[シヴェルブシュ,ヴォルフガング][Schivelbusch,Wolfgang]
1941年、ベルリンに生まれる。フランクフルト大学とベルリン大学で文学・哲学・社会学を修める。1973年以降、ニューヨークとベルリンに在住し、多彩な著作活動を展開。2003年にハインリヒ・マン賞を授賞、2005年にマルティン・ヴァルンケ・メダル(アビイ・ワールブルク基金文化学賞)を授与された

小川さくえ[オガワサクエ]
長崎県に生まれる。大阪市立大学大学院博士課程修了。ドイツ文学専攻。現在、宮崎大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Mentyu

1
『鉄道旅行の歴史』で有名なシヴェルブシュが、照明を対象にして書き上げた文化史の本。18世紀~19世紀を中心として欧米人の灯火に対する心象を検証しており、かつては灯火が単なる照明という枠を越えたものであったことを教えてくれる。灯火に関連したエピソードも多く収録しており、中でも灯火の発展と共に広がる昼夜逆転の生活が、上流階級の身分表象として機能していたという話は非常に面白かった。早寝早起きが一般の行動原理から、清貧な労働者の象徴に変わって行ったというのはなかなか興味深い話だと思う。2017/08/04

にかの

1
蝋燭から電灯にいたるまでの歴史の俯瞰もさることながら、その合間に語られる照明と歴史の関わりも非常におもしろかったです。例えば18世紀仏国における夜警のシンボルとしての街灯、そしてそれを壊すことが革命の象徴となったこと、かたや英国における照明の外と内の区別(特にこの部分は同作者の『鉄道旅行の歴史』における水晶宮の章が補完になり得る)、劇場における照明の変遷など、歴史のあらゆる側面に照明という要素を加えることで同時代への理解に厚みがグッと増す仕組みになっています。平易な文章で書かれており読みやすい良い本です。2013/02/10

timeturner

0
絶対主義国家における国家(警察)による灯り(街灯)の独占について論じている章が秀逸。ランプや竃の使用が集中ガス供給システムにとって変わられたとき、家庭における光と熱の自給自足が終ったというとらえ方も新鮮だった。2013/01/30

horada

0
***2024/02/23

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