出版社内容情報
日本の妖怪変化,未開社会の〈マナ〉,西欧の悪魔やデーモンを比較考察し,名づけ得ぬ未知の対象を指す万能のゼロ記号〈もの〉をめぐる人類文化史を跡づける博物誌。
内容説明
日本の妖怪変化、未開社会の“マナ”、西洋の悪魔やデーモンを比較考察し、人類文化を絶えず脅かしてきた“未知なるもの”への想像力の歴史を浮彫りにする。古今東西の膨大な文献と民族誌を渉猟して“野生の思考”のコスモロジーを探る。
目次
1章 モノノケとは何か(モノとは何か;ケとは何か)
2章 未開のマナ論(モノとマナ;未開の魔術論)
3章 日本の魔物論(外的自然の制圧;内的自然の抑圧)
著者等紹介
山内昶[ヤマウチヒサシ]
1929年東京生まれ。京都大学仏文学科卒。同大学院(旧制)終了後、パリ大学高等研究院に留学。現在、大手前大学教授、甲南大学名誉教授
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感想・レビュー
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eirianda
5
今までつまみ食いのように民俗学系の本を読んでいたが、これを通して読むとその精神史がよく分かった。マナに対する畏怖を想像して、日本神話に想いを寄せると、今までの数倍楽しめる。今や恐怖はホラーと化した娯楽だものね。恐怖は言葉以前のカオスにあるなら、今の恐怖は下降しうる未来への不安と、否が応でも待ち受ける死、てなところでしょうか?2014/12/14
44no.tmk
1
もののけを題材にした著者の膨大な雑学の集大成の様子。2016/01/16
あーる
1
最近民俗学にハマっている。 大きな物語が小さな物語になっていくのは残念だ2014/11/05
かねかね
1
図書館返却日が来たので斜め読み。この手の本ではかなり解りやすくて読みやすいと思います(^ω^)2012/01/10