出版社内容情報
そのルーツを中国,朝鮮半島に探るとともに,日本人の食生活に不可欠の食具となり,日本文化のシンボルとされるまでに洗練された箸の文化の変遷を総合的に描く。
内容説明
二本の棒を操作するこの単純な道具が、手指の潜在能力を引き出すきわめて合理的な食具であることを実証するとともに、そのルーツを中国・朝鮮半島に探り、日本文化のシンボルとされるまでに洗練された日本の箸の奥深い文化を考察する。
目次
第1章 箸の誕生
第2章 手食から箸食へ
第3章 箸の種類
第4章 箸の科学
第5章 箸と習俗
第6章 絵巻物などに描かれた箸
第7章 日本文化と箸
著者等紹介
向井由紀子[ムカイユキコ]
1925年広島県生まれ。日本女子大学家政学科卒。ソニー学園湘北短期大学教授、青山学院女子短期大学非常勤講師を歴任。管理栄養士
橋本慶子[ハシモトケイコ]
1930年大阪生まれ。奈良女子大学理家政学部家政学科食物および農芸学専攻卒。現在、日本調理科学会監事、社団法人日本大学婦人協会教育委員会委員、青山学院女子短期大学名誉教授。医学博士
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
5
2001年刊、「ものと人間の文化史」シリーズの一冊。箸について、歴史と民俗、技術、科学などあらゆる角度から語っています。筋電図までとって箸の長さ・重さと持ち方を分析する徹底ぶり! 箸文化圏は東アジアに広くまたがりますが、箸という共通性がありながら民族ごとに微妙に違いがあるところも面白い。2017/07/29
MSTR
0
疑似科学的プロパガンダの本 ―― かつて、次のよう記した; ○実地踏査による研究資料を考察しての書(だと思えた)だから、ことの裏付けがしっかりしている (と思わせられた)。(だから)…箸の何たら組合だか業界だかの見識を疑う、云々と。 しかし、その後、検証を進めると、本書自体が疑似科学的要素をはらみ、ご時勢の系統団体の利権とご都合で「作られた」ことが見えてくる。2022/07/26