出版社内容情報
山の民,川の民,海の民が暮らしの中で丸木舟をどのように利用してきたか,その技術と民俗をたどり,列島の舟の文化を隣接アジアとのつながりにおいて考察する。
内容説明
刳り舟の技術と民俗の伝承をたどりつつ山の民、川の民、海の民が暮らしの中で丸木舟をどのように利用してきたかを探り、その歴史的変遷を日本列島の文化史に位置づけるとともに、森林の生態や隣接アジアの民俗とのつながりを考察する。
目次
第1部 多様な丸木舟―その種類・分類・分布(丸木舟の分類と分布;丸木舟の種類と分布;丸木舟からとらえた列島の諸領域)
第2部 列島各地の丸木舟(北方の系譜―イタオマチプ・ムダマ造り;南方の系譜―サバニ・クリブニ;九州本島の前後継ぎ丸木舟;ボウチョウ型丸木舟の系譜―モロタ・マルコ・ボウチョウ・マルタ;若狭湾以東のドブネ型丸木舟―トモブト・ドブネ、そしてカタブネ;川と丸木舟;日本の丸木舟)
著者等紹介
出口晶子[デクチアキコ]
1957年京都府生まれ。関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得。文学博士。民俗・文化地理学専攻。関西外国語大学国際言語学部助教授。著書に『日本と周辺アジアの伝統的船舶―その文化地理学的研究』(文献出版)、『川辺の環境民俗学―鮭遡上河川・越後荒川の人と自然』(名古屋大学出版会)、『舟景の民俗―水辺のモノグラフィ・琵琶湖』(雄山閣出版)
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