出版社内容情報
〈結び〉の発達は人間の叡知の結晶である。本書はその諸形態および技法を作業・装飾・象徴の三つの系譜に辿り,〈結び〉のすべてを民俗学的・人類学的に考察する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
119
この巻では結ぶことについての様々な文化史的な観点からの解説がなされていて、「結び」ひとつがこんなに意味深いものだということを初めて知りました。丸太の縛り方、のし、釣り針の結び方、ネクタイなど、さらには巣を結んでつくる鳥など結構楽しめます。2017/04/20
原さん
5
結び目に興味があり。日本でも世界でも深く研究されていないようだが、紐が結ばれるということは物を運べるということ、武器を作れるということ、家を作れるということ、すなわちあらゆる文明の発展を支えてきたと言っても過言ではないんだと知りました。縄文土器の文様がひとつ結びを押し当てて作られていたというのを知って、ええわたしもひとつ結びできるじゃん!縄文人と同じことやってる!とひとりめちゃくちゃ感動しました。飾結びは調べてみると世界的には中華結びの方が有名らしく、日本だけでなくぜひ世界の結び目も取り上げてほしかった。2020/12/06
樒
2
所謂、結び方の本ではなく(ある程度は載っているが)、その背景等を読み込みたい人への本。歴史的背景から犯罪と結びの関わりまで書かれたものは他に見たことありません。 特にアイヌ文様との関わり等、民俗的なパートが面白いです。2016/12/16
ipusiron
1
調べ物に関しては見つからなかったが、興味深い話題がたくさんあった。紐を結ぶ鳥はすごい。2011/02/09