出版社内容情報
20世紀の倫理学に根源的な転回をもたらしたレヴィナス。そのいまだ汲み尽くされざる可能性について、東方/東洋の伝統思想やユダヤ思想史からの視点、ケアや医療分野での応用、現代哲学からの新たな解釈という全3部からアプローチした国際シンポジウムの記録。仏、米、墺やイスラエル、韓国など海外の研究者、日本のベテランから若手まで総勢20名による多彩な論考が、これからの倫理の扉をひらく。
内容説明
東洋と西洋、“自”と“他”の境界をめぐる新たな対話。20世紀の倫理学に根源的な転回をもたらしたレヴィナス。そのいまだ汲み尽くされざる可能性について、東方/東洋の伝統思想やユダヤ思想史からの視点、ケアや医療分野での応用、現代哲学からの新たな解釈という全3部からアプローチした国際シンポジウムの記録。仏、米、墺やイスラエル、韓国など海外の研究者、日本のベテランから若手まで総勢20名による多彩な論考が、これからの倫理の扉をひらく。
目次
第1部 レヴィナスと「東方/東洋」(東方イスラエリット師範学校校長としてのレヴィナスと伝統―世界イスラエリット同盟アーカイヴ所蔵文書を読む;東西のあいだの現代ユダヤ哲学―マルティン・ブーバーとエマニュエル・レヴィナス;レヴィナスにおける“東方”についての極端な思考―ジュディス・バトラーからの批判に対して ほか)
第2部 レヴィナスとケアの倫理(「子どもをもつ」とはいかなることか―反出生主義に抗するレヴィナス;倫理的ケアの関係はありうるのか―レヴィナスとともにケアを考える;享受と傷―“同”の内なる“他”としての主体性をめぐって ほか)
第3部 レヴィナスと新たな対話(利己愛から利益へ―レヴィナスとジャンセニスム;レヴィナスと「記憶不可能な過去」―カントおよびシェリングを経由して;ジャン・ヴァールの下降的超越とレヴィナス ほか)
著者等紹介
杉村靖彦[スギムラヤスヒコ]
1965年生。京都大学大学院文学研究科教授。現代フランス哲学・宗教哲学。著書に『ポール・リクールの思想』(創文社、日本宗教学会賞受賞)ほか
渡名喜庸哲[トナキヨウテツ]
1980年生。立教大学准教授。現代哲学・社会思想
長坂真澄[ナガサカマスミ]
1976年生。早稲田大学国際学術院准教授。宗教哲学、独仏現象学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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