出版社内容情報
「貴方がたが神のように崇める秩序や方法は私にとって忌み嫌うべきものなのです」──啓蒙の世紀において知を知たらしめる社会的規範であった分析的方法を欺瞞として斥け、認識の原理と歴史の記述をラディカルに問い直した孤高のフィロゾーフ、ルソー。自らのエクリチュールを〈山師のやり口〉と称し、フランスの言論空間を揺るがせつづけた彼の、きわめて特異で真に哲学的な問題意識を剔出する。
内容説明
自らのエクリチュールを山師のやり口と称し、啓蒙の知を知たらしめる規範的方法を斥けた孤高のフィロゾーフ・ルソー。そのきわめて特異で、真に哲学的な問題意識に迫る。
目次
序論 方法をめぐる問い
第1部 認識の方法(コンディヤックの分析的方法;ルソーの能力論;分析への抵抗と批判)
第2部 歴史の方法(「歴史家」の問題;『人間不平等起源論』における歴史記述;自己の歴史の語り)
結論 山師とは誰か
著者等紹介
淵田仁[フチダマサシ]
1984年、福井県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会学)。哲学・思想史専攻。現在、一橋大学大学院社会学研究科特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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