叢書・ウニベルシタス<br> 人間の美的教育について (改装版)

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叢書・ウニベルシタス
人間の美的教育について (改装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588140457
  • NDC分類 701.1
  • Cコード C1310

内容説明

カントが芸術の国を、人間の意志を自然の法則に従わしめる現象世界と人間の自由意志が支配する道徳的世界とを連絡する関節として設定したように、シラーは美的文化の橋を設置して、これを渡ることによって自然国家から自由国家へ到達しようと考えてみた。彼のこの「自由国家」は、人々が至福な安楽のうちにあって道徳的健康を保持することができ、各人がその人格の自由な姿を展開できる社会でなければならなかった。…本書は、そうした彼の哲学思想の集大成と清算を意味すると同時に、またカント哲学の帰結と決裁を意味するものである。その意味でこれは「彼の」著作としてもまた「歴史的」著作としても、重要な位置にあるものといえよう。

目次

私は美の問題をひとりの人の前に提出するわけです
私は別な世紀の中で生きていたいとは思いませんし、他の世紀のために働きたくもありません
大切な点は、まわっている歯車をその回転中に取り替えることです
人間は自分自身と二重の方法で対立しています
人間退廃の二つの極端が、二ついっしょに一つの時期に集合しています
文化自体が新しい人間に傷を負わせるものを持っていたのです
時代の性格はまず第一にその深刻な品位喪失から立ち上がらねばなりません
賢くあるために、大胆であれ
君の世紀とともに生き給え、しかしその産物であってはならない
いっさいは、美によって引き戻されねばなりません〔ほか〕

著者等紹介

シラー,フリードリヒ・フォン[シラー,フリードリヒフォン] [Schiller,Friedrich von]
1759‐1805。ドイツ・マルバッハ生まれの詩人・劇作家。陸軍士官学校で法学と医学を学び、軍医となる。マンハイム、ドレスデンなどに住居を移し、1788年にイェーナ大学の歴史学教授となる。シラーは天性の劇作家とも評され、歴史を背景に己れの思想を織り込んだ数多くの作品を書いた

小栗孝則[オグリタカノリ]
1902‐1976。東京生まれのドイツ文学者・詩人。東京外国語学校ドイツ語科中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

29
1847年初出。美は人間性の必然的な条件の一つとして示さなければ(73頁)。感性が人間を責める一つの権力になりたくても、精神がその権力たることをやめないかぎり、どうにもなりようがないからです(115頁)。自分の中にある(傍点)人間の品位知らずに、他人の中にあるものを尊敬できるはずがありません(141頁)。人間が精神の国の中で取り入れる最初の果実は、 心配と恐怖(傍点)なのです(143頁)。美は形式であり、生命なのです。美は、私たちの状態であると同時に行為なのです(151頁)。2021/01/15

てれまこし

10
感性に支配された野蛮人と理性に支配された未開人はどちらも人間的でない。「感性的人間を理性的人間にする道は、その人間をそれ以前に美的にするよりほかに方法がない」。快→美→真・善。逆に、理性に囚われすぎてる者の感性を解放するのも美。啓蒙思想は芸術のパトロンであった宗教を弱めるだけでなく、芸術も訓話的教育の手段や娯楽に貶める傾向にあった。シラーは、芸術をカント的自由に結び付けることによって、その自律的な領域を確保しようとした。だがそのために、宗教的なものが芸術に持ち来され、ドイツ哲学を科学より芸術に接近させた。2022/04/26

有智 麻耶

0
古典的人間形成論の代表的思想家のひとりであるシラーの教育論。感性と形式の二項対立を軸に、それらを統合して人間を無規定に宙吊りにするものとして美を提示する。具体的な芸術作品との関わりや、政治体制との結びつきなど、わかりにくい箇所もあるが、教科書的な記述に汲み尽くされない要素があるのではないかと思った。二次文献を経由したうえで再読したい。2021/05/16

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