感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蓼 tade.
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凡そ、どんな宗教、どんな文化的な経験でも全て浄化の企て、古代ギリシャで練り上げられたカタルシスのカテゴリーに属するものと考えられていたとすると、人々は「何から」自分の身を清めるのか? 即ち「悍ましさ」からである、という出発点。ラカン、フロイト、メアリ ダグラス、旧約聖書、なんとセリーヌの作家論に到達して、クリステヴァ一流の視界を付与してくれます。曰くところ、文学とは閾に位置する呪術的領域であって、それは徐反応を呼び出すことが可能な、実在する装置。素晴らしかった。端的にドープでした。2023/02/17
misono
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ラカン的な文脈に対する女性の反応という事で何とか拾い読みしているが、基本的に読むに堪えないポエムである。仮にこのポエムに意味があるにしても、論文を装うなら最低限他者の説得を試みなさいよと。たとえば重力について説明するとき、「それは偶然であるかのように……眼前において、腐敗、死、あるいは予期され得ぬ不意の風によって。私の中の名付けられ得ぬものにも及ぶ(しかし小文字のaではないのだ!)。重力<グラヴィシオン>の鏡に映った、他者の落下。」とかウダウダ書いたらポエムでしょ…2021/05/05