ディルタイ全集〈第10巻〉シュライアーマッハーの生涯〈下〉

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ディルタイ全集〈第10巻〉シュライアーマッハーの生涯〈下〉

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  • サイズ A5判/ページ数 1260/高さ 21cm
  • 商品コード 9784588121104
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C3310

出版社内容情報

上巻の伝記に続き、第一部では哲学体系の全体が、第二部では神学体系が、第三部では解釈学的思考の核心が叙述される。代表作の全訳。上巻の伝記的研究に続く下巻(第二巻)では、第一部でシュライアーマッハーの哲学体系が、弁証法、倫理学、国家論、美学、自然学、心理学の諸領域に即して包括的に展開される。第二部ではキリスト教神学史におけるその独自の人間学的アプローチが、第三部ではプロテスタント解釈学の伝統の革新が試みられる。ディルタイ精神史の浩瀚なる代表作にして本邦初訳、ついに完結!

第一部 哲学としてのシュライアーマッハーの体系



A 体系の発展史的、精神史的前提

? 体系の発展史について

 一 シュライアーマッハーの体系的思想形成における宗教的な出発点

 二 生の哲学としてのシュライアーマッハーの哲学

 三 世界史的考察

 四 『宗教論』と『独白』における人生観ないし世界観

 五 哲学的な原理論と学問の構成

 六 新しい倫理学

 七 体系の歴史的な位置

 八 シェリング

 九 シュライアーマッハーの体系に関する二つの前書き

? シュライアーマッハーの体系の準備としての哲学の歴史

 一 シュライアーマッハーとヘーゲルまでの哲学に関する歴史記述

 二 シュライアーマッハーとヘーゲル

 三 シュライアーマッハーの哲学史



B 哲学としての体系の遂行

? 弁証法

第一編 序論 弁証法の哲学的基礎づけ

第一章 初期論稿から見た弁証法の課題

 一 哲学の本質

 二 哲学の基礎づけ、すなわち弁証法

 三 二重の知を認める教説の拒否

 四 弁証法の目標

第二章 最終稿における弁証法の課題と一般的基礎づけ

 一 弁証法の一般的基礎づけの最終諸稿

 二 心理学への遡行的関係づけの拒否

 三 純粋思考、およびそれが実務的思考と芸術的思考とに対して占める位置

 四 純粋思考の領域における懐疑、抗争、対話の遂行

 五 弁証法は、純粋思考の領域において技法に基づいて対話を遂行する……

 六 言語、および弁証法の普遍妥当性を制限する言語内に含まれた限界

 七 知の第二の徴表としての、存在への思考の関係

 八 懐疑、抗争、議論が生の全体と諸学問を貫いており、……

 九 この生成する知において純粋思考は発展し、弁証法において……

 十 弁証法は一つの根本命題から導出を行なうことはできず、……

 十一 弁証法の超越論的部門と形式的部門への区分



第二編 超越論的部門

第一章 超越論哲学の連関

 一 超越論哲学の区分の発展

 二 このようにして成立する超越論哲学の連関がもっている意義

 三 知、意欲、感情という相異なった側面で行なわれるわれわれの……

第二章 知から、世界根拠における知の諸制約への遡行

 一 普遍的徴表に従った知の分析

 二 知における有機的機能と知的機能との協働

 三 理念的なものと実在的なものの対立、有機的機能と知的機能の対立……

 四 知的機能あるいは思考の互いに独立しながら共属している……

第三章 意欲におけるわれわれの確信の超越論的根拠

第四章 感情における神の現前

 一 自己意識と世界意識との、生の連関のなかでの神意識

 二 神についての人間の知

 三 神性の像

第五章 神と世界

 付記 『弁証法』の発生史

 一 一八一一年の構想

 二 一八一四年の構想



第三編 形式的部門

第一章 序論

 一 シュライアーマッハーの認識論的論理学の課題

 二 講義の進展に伴って、問題を段階的に解決すること

 三 生成する認識、その出発点とその目標

 四 認識事象における主観的側面

第二章 知の生産

 一 序論

 二 概念形成

 三 判断形成の理論

第三章 結 合

 一 発見法による手続き

結論 世界認識の建築術的統一



? 倫理学

第一編 基礎づけ、原理および区分

第一章 基礎づけ

 一 カントとフィヒテの樹立した道徳法則に対するシュライアーマッハーの批判

 二 これらの異論についての評価

 三 シュライアーマッハーによる倫理的原理の導出 自然法則と道徳法則

 四 このような導出の検討

第二章 体系的導出

 一 倫理学の叙述のための諸制約

 二 検 討

 三 倫理学の概念の導出

 四 倫理学体系の部分としての、他の諸科学との関係における倫理学

 五 倫理学の原理

 六 善と悪、自由と必然性の概念

 七 より以前の倫理的諸原理に対する、この倫理的原理の関係

第三章 財論、徳論および義務論としての倫理学の体系構制



第二編 最高善の教説

第一章 最高善の概念と財論の意義

 一 義務論と徳論として展開される近代倫理学が不十分であることの……

 二 財論による課題の解決

 三 精神科学の中心としての財論

 四 最高善の四つの理想

 五 倫理学の原理からの最高善の定式の演繹

第二章 最高善の教説の分肢化

 一 財論を分肢化するための前提

 二 形成化活動

 三 象徴化活動

 四 形成化活動と象徴化活動との関係

 五 これら二つの活動がもつ二面的な性格、同一性と固有性

 六 倫理的世界におけるこれら二つの対立するものの絡みあい

 七 財論の配列

第三章 財論の根本特徴

 一 形成化活動と象徴化活動の前提としての、理性の行為総体

 二 同一性と固有性という、理性活動の二つの性格。共同体

 三 同一性の性格における形成化活動が、交流を形成する

 四 個別性の性格を帯びた形成化活動が所有を形成する

 五 所有と交流との関係

 六 同一性の性格を帯びた象徴化活動は知である

 七 個別性の性格を帯びた象徴化活動は感情である

 八 象徴化活動における固有なものと同一なものとの関係

 九 「さまざまな関わりにおける個々人相互の関係」

 十 評 価

 十一 「倫理的共同体にとって尺度がもつ必然性と本性」

第四章 基本的部門、あるいは対立の詳述

 一 一般的に考察された形成化活動

 二 同一性の性格のもとでの形成化活動

 三 「差異性の性格のもとでの形成化活動」

 四 表示活動

 五 知

 六 宗教と芸術

第五章 「道徳的形式の構成的な部分、または完全な道徳形式について」

 一 性と家族について

 二 国民の統一と国家

 三 知の民族的共同体

 四 自由な社交

 五 「教会について」

補遺 シュライアーマッハーの倫理学原理に対する批判(一八六三/六四)

 一 形成的倫理学と制限的倫理学との争い

 二 形成的倫理学の具体的展開



? 国家論

緒言 国家論に関するシュライアーマッハーの手稿

第一章 一八〇八年から一八〇九年にかけての第一構想の成立

 一 シュライアーマッハーの国家論の成立と彼の政治活動との関連

 二 国家論の基礎としてのシュライアーマッハーの倫理学

 三 国家論の最初の構想

第二章 一八一四年の論稿、未解決の政治問題との関連において

 一 さまざまな国家形態の概念について

 二 国家の教育制度がもつ歴史的意味、および教育制度の……

第三章 一八二九年と一八三三年の政治制度論、同時代の国家論との関連……

第四章 国家論の個々の体系

 一 国家の形成と体制

 二 国家行政について

 三 国防について



? 美 学

 一 客観的観念論の美学とシュライアーマッハー

 二 倫理学との関連における美学の課題

   論 考

 四 美学へのシュライアーマッハーの「序論」

 五 想像力

 六 芸術的活動の分析

 七 芸術の性格



? 自然学

 一 世 界

 二 自然と精神。自然学と倫理学

 三 自然学

 四 地球の普遍的生命。宇宙過程



? 心理学

 一 心理学と哲学

 二 心理学の根底にある事実、あるいは心の概念について

 三 超越論哲学の発展行程のなかでのシュライアーマッハーの心理学







第二部 神学としてのシュライアーマッハーの体系



第一編 キリスト教の歴史におけるシュライアーマッハーの立場

第一章 キリスト教的宗教性の新たな形態の告知者としてのシュライアーマッハー

 一 問 題

 二 普遍的宗教性としてのキリスト教。そこでは完全な神意識を……

 三 完全な神意識のなかで根拠づけられた人間の人倫性の具現化された理想……

 四 シュライアーマッハーのキリスト教的敬虔におけるこの二つの側面の連関

 五 シュライアーマッハーが到達したキリスト教的宗教性が、……

第二章 神学の改革者としてのシュライアーマッハー

 一 シュライアーマッハーの哲学に含まれる認識を、一般的宗教学へ向けて……

付録? 超越論哲学の、宗教学および神学についての認識への適用

 一 超越論哲学的な立脚点の、歴史的展開における宗教に対する地位

 二 シュライアーマッハーの『弁証法』に含まれる超越論哲学の、……

 三 シュライアーマッハー、プロテスタント神学のカント

付録? 人格的な生の統一体の組成

付録? 原始キリスト教に関するシュライアーマッハーの直観

付録? シュライアーマッハーのイエス伝

付録? 第二巻の終わりとなる数章 シュライアーマッハーの宗教性……

 第一章 キリスト教的宗教性における進展

 第二章 こうして生じる将来の問題

 第三章 シュライアーマッハーのキリスト教的宗教性の制限とその廃棄

付録? シュライアーマッハーの、宗教および教会についての教説

第一の断片

倫理学の一般的前提と、そこから生じる宗教と教会にとっての帰結……

宗教と教会に関する個々の倫理学的草案の教説(A?)

 一 一八○四年の徳論(=草案e)

 二 一八○五年の草案(=草案d)

 三 一八一二年の草案(=草案c)

 五 一八一六年の草案(=草案a)

第二の断片

教会論(第二部、?)

 二 組織化された宗教的共同体としての教会

 三 諸教会(諸宗教)相互の関係

? 宗教についての教説

 一 宗教の定義の論争的側面

 二 宗教が知と行為に対してもつ積極的な関係

 三 宗教の心的形式

 四 宗教の内容

付録?







第三部 過去のプロテスタント解釈学と対決する

 シュライアーマッハーの解釈学の体系



第一編 シュライアーマッハー以前の解釈学

第一章 解釈学の最も古い体系 フラキウス、フランツ、グラシウス

第二章 過渡期の諸体系ソッツィーニ派、アルミニウス派、敬虔主義者、

    クリスティアン・ヴォルフ、バウムガルテン

第三章 文法的、歴史的、美学的解釈学の運動

第四章 カントにおける聖書の統一に向けられた解釈学的方法の始まり

第五章 シェリング哲学の解釈学─フリードリヒ・アスト



第二編 解釈学成立後のシュライアーマッハーの解釈学

第一章 フィヒテと解釈学の形態を改めた思考の成立 

第二章 フリードリヒ・シュレーゲルとこれら諸理念の批判と文献学への適用

第三章 プラトン翻訳

第四章 シュライアーマッハーの解釈学的体系の第一草稿



第三編 シュライアーマッハーの解釈学とそれ以前の体系との比較

第一章 原理と根本的な問い

 一 一般的解釈学

 二 新約聖書の特殊解釈学

第二章 文法的部門

 一 解釈学の文法的部門の基礎─言語ならびに概念体系に関して

 二 文法的部門の配置 

 三 未規定なものの規定としての意味、語義、理解

 四 第一カノン─言語使用のその質料的な側面からの発見について

 五 『新約聖書』における言語使用

 六 第二カノン

 七 主要思想と副次的思想ならびに叙述手段の違いに基づく言葉の位置価……

 八 形式的要素の規定。文。周期文(Periode)

 九 新約聖書に対する形式的側面からの位置価の規定。新約聖書の文体

第三章 心理学的解釈

 一 心理学的解釈一般。こうした観点における旧来の体系の概観

 二 狭義の心理学的解釈

 三 技術的解釈

 四 聖書への適用における解釈学の心理学的部門



訳注

参考文献一覧

解説 シュライアーマッハーの思想体系──知識、信仰、解釈

 (竹田純郎・三浦國泰)

事項索引

人名索引

ヴィルヘルム・ディルタイ[ディルタイ ヴィルヘルム]

森田 孝[モリタ タカシ]

麻生 建[アソウ ケン]

薗田 坦[ソノダ タン]

竹田 純郎[タケダ スミオ]

三浦 國泰[ミウラ クニヤス]

内容説明

上巻の伝記研究に続く、弁証法、倫理学、国家論、美学、自然学、心理学の諸領域を包括する哲学体系、プロテスタント神学・解釈学の伝統を革新する宗教論の試み。

目次

第1部 哲学としてのシュライアーマッハーの体系(体系の発展史的、精神史的前提;哲学としての体系の遂行)
第2部 神学としてのシュライアーマッハーの体系(キリスト教の歴史におけるシュライアーマッハーの立場 ほか)
第3部 過去のプロテスタント解釈学と対決するシュライアーマッハーの解釈学の体系(シュライアーマッハー以前の解釈学;解釈学成立後のシュライアーマッハーの解釈学;シュライアーマッハーの解釈学とそれ以前の体系との比較)

著者等紹介

森田孝[モリタタカシ]
1929‐2007年。京都大学大学院修了。大阪大学名誉教授。教育学専攻

麻生建[アソウケン]
1941‐2008年。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。東京大学名誉教授。哲学専攻

薗田坦[ソノダタン]
1936‐2016年。京都大学大学院博士課程修了。京都大学名誉教授。哲学・宗教学専攻

竹田純郎[タケダスミオ]
1945年生。東北大学大学院文学研究科博士課程中退。金城学院大学名誉教授。哲学専攻

三浦國泰[ミウラクニヤス]
1948年生。北海道大学大学院博士課程単位取得退学。成蹊大学名誉教授。ドイツ文学・文芸理論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。