目次
1 発見(新大陸の発見;解釈学者コロン;コロンとインディオ)
2 征服(勝利の理由;モクテスマと記号;コルテスと記号)
3 愛(理解、掠奪、殲滅;平等か不平等か;奴隷制、植民地主義、コミュニケーション)
4 認識(対他関係の類型学;ドラウンまたは文化の異種交配;サアグンの業績)
エピローグ ラス・カサスの予言
著者等紹介
トドロフ,ツヴェタン[トドロフ,ツヴェタン] [Todorov,Tzvetan]
1939年、ブルガリアに生まれる。1973年、フランスに帰化。ロラン・バルトの指導のもとに『小説の記号学』(67)を著して構造主義的文学批評の先駆をなした。91年、『歴史のモラル』でルソー賞を受賞
及川馥[オイカワカオル]
1932年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。茨城大学名誉教授
大谷尚文[オオタニナオフミ]
1947年生まれ。東北大学大学院修士課程修了。石巻専修大学教授
菊地良夫[キクチヨシオ]
1942年生まれ。東北大学大学院博士課程修了。岩手大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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1492年にコロンブスが新大陸を発見した。スペイン人が新大陸に到来し、その結果、トドロフが「人類史上最大の民族大虐殺」と呼ぶところの殺戮と破壊がもたらされた。1500年における世界人口はおよそ4億、そのうちの8000万は新大陸の住人であった。世紀のなかばには8000万人のうち生存者は1000万人にすぎなかった。インディオの人口減は90%以上にのぼった。「20世紀のいかなる大虐殺もこの大殺戮に匹敵しない」とトドロフは述べている。荒廃した土地の上にやがてヨーロッパ人はアフリカから黒人を連れてくることになる。2023/10/14