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目次
第1章 ベルクソンの存在論―存在の肯定的な運動(限定と生成的な差異;質から量への移行における多様性 ほか)
第2章 ニーチェ的倫理学―生成的な力から肯定の倫理学へ(敵のパラドックス;超越論的方法と部分的批判 ほか)
第3章 スピノザ的実践―肯定と喜び(思弁;存在論的表現 ほか)
第4章 結論―哲学の徒弟時代(存在論;肯定 ほか)
著者等紹介
ハート,マイケル[ハート,マイケル] [Hardt,Michael]
1960年生まれ。ワシントン大学で博士号を取得。現在、デューク大学教授(比較文学、政治哲学)。グローバル化した資本の運動に抵抗しつつ新しい共同性の創造へと向かう社会的諸実践の分析をアントニオ・ネグリと共に行い、著作を通して精力的に発表している
田代真[タシロマコト]
1955年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。筑波大学大学院文芸・言語研究科博士課程中退。国士舘大学文学部教授
井上摂[イノウエセツ]
慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。慶應義塾大学講師。現代思想・表象文化論・ジェンダー論・死生論
浅野俊哉[アサノトシヤ]
1962年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。筑波大学哲学・思想研究科博士課程満期単位取得。関東学院大学法学部教授
暮沢剛巳[クレサワタケミ]
1966年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。東京工科大学デザイン学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bevel
9
ベルクソン‐ニーチェ―スピノザに関するモノグラフィの間にヘーゲル批判を読みとるという主張は、凡庸だし何より(特にヘーゲルの)記述が足りない。ただし、ドゥルーズのベルクソン論とスピノザ論の重要点をピックアップした本として読むなら、日本語で読めるものでは一番良いものではないか。度と性質の対比から一と多の対比への移行について、実在的区別と形相的区別が同じものを示すという公理からでる複雑な諸帰結についてなど、そもそも「ドゥルーズの著作における論点とは何か」という問いに「著者の視点が」答えてくれる本だと思った。2013/12/02
1
再読。ドゥルーズの思想をベルクソン▶︎ニーチェ▶︎スピノザの線で辿る。最大の仮想敵を一を全に収斂させるヘーゲルとして、特異性=多様性を対置させる。恐らく、ハートの掛け金も後者の潜在的な多様性の位置づけにあるだろう。ただ、ドゥルーズ を「政治的」に読むとき、どうしても「ジャガイモのファシズム」(バディウ)という言葉が回帰してくる。別にハートに限った話ではなく、そういう楽天的な雰囲気はどうもノレない。2024/02/11