叢書・ウニベルシタス
他性と超越 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 191,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588099236
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C1310

内容説明

レヴィナス自身が編集に携わった最後の論集。「超越」を起点とし、レヴィナス哲学の枢要な概念である「全体性の無限」をめぐって展開されるその思考の精髄を集成。

目次

1 もうひとつの超越(哲学と超越;全体性と全体化;無限)
2 対話の哲学と第一哲学(対話を超えて;私という語、きみという語、神という語;他者の近さ;ユートピアと社会主義)
3 平和と権利(表象の禁止と「人間の権利」;平和と近さ;他なる人間の権利)
4 対談(哲学者と死;顔の暴力)

著者等紹介

レヴィナス,エマニュエル[レヴィナス,エマニュエル][L´evinas,Emmanuel]
1906年リトアニアに生まれる。1923年から30年までフランスのストラスブール大学で哲学を学ぶ。この間、1928年から29年にかけてドイツのフライブルクに滞在、フッサールおよびハイデガーの下で現象学を研究。1930年フランスに帰化、第二次大戦中はナチの捕虜収容所にフランス解放まで抑留される。戦後、ポワチエ大学、パリ・ナンテール大学、ソルボンヌ大学教授を歴任。タルムード研究に取り組む一方、ハイデガー哲学との対決を通して倫理にもとづく独自の哲学を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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グスタフ

5
大きな地震があった。その夜テレビで津波に流される街を見た。そのとき一番思っていたこと。「自分がその中にいなくてよかった。」原発の危機が問題になっている。今、考えていること。「現場からは、それほど近くないので、とりあえずは安心かな。」レヴィナスは、「私の日向ぼっこする場所、私のわが家、それは他者たちに属する場所の略奪である。」と私を告発し、「他者の死に無関心であってはならない。」と私を審問する。ここ数日間、自分を捕らえている居た堪れない思い、いや疾しさの根拠をここに見つけた。 合掌2011/03/22

すみ子

0
「他者の死が私にとっての中心的な経験になりうるのではないかということ」//薦められて読んだ。前半は難しいと感じたが、後半の対談はすんなりと読め、かつレヴィナスの思想の断片を垣間見れたので良い。それにしても、レヴィナスはホロコーストの件をだいぶ引きずっているのだなという印象。やはりそれはユダヤ人哲学者の宿命なのだろうか。2012/09/16

arisa

0
p139「唯一者の唯一性は愛のうちで意味する」「この主観的なもの(唯一性)は、存在の仮借ない本質(存在すること)を貫き、〜存在のなかでの存在の存続の暴力を貫いて、愛に従って、人間の近さと平和に従って、唯一性へ、絶対的に他なるものへと向かう穿孔なのである。」2024/02/08

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