出版社内容情報
消えゆく宮中風俗を、女官達からの聴き取り、関連文献、宮中行事の厖大な物品目録、宮中舞台の女流文学等から微細かつ具体的に復元。
内容説明
五百余年の歴史と伝統を有した李氏朝鮮王朝は、連綿として独自の宮中風俗を育んできた。それを朝鮮文化の中核的存在として永年研究してきた著者自身による宮中女官たちからの聞き書きを中心に、風俗研究の関連古文献、大半が未公開の宮中行事・生活の厖大な物品目録、宮中を舞台とする女流文学などの総合的研究により、消えゆく文化を微細かつ具体的に復元・描写した画期的研究。秘せられた「宮中文化」の実像・特質を明らかにする。
目次
第1章 宮女―王権の陰に咲き、散っていった花弁たち
第2章 宮中語研究
第3章 王の寝殿
第4章 王室の婚俗
第5章 宮中の産俗および巫俗
第6章 宮中服飾―順和宮帖草と宮中件記を中心に
第7章 宮中需要の服地
第8章 事実上の女王―垂簾の政の主人公たち
第9章 宮中件記の研究
第10章 人物宮中史―運命の後宮・王子・王女たち
著者等紹介
金用淑[キムヨンスク]
1923年ソウル生まれ。淑明女子大学校国語国文学科、同大学院卒業。66年より淑明女子大学校国語国文学科教授。74年、淑明女子大学校にて文学博士号取得。88年、淑明女子大学校国語国文学科定年退職。その間、77~80年、東京外国語大学客員教授。71年、第11回韓国出版文化賞受賞、87年、第34回大韓民国学術院賞受賞。2003年4月没
大谷森繁[オオタニモリシゲ]
1932年、大連市に生れる。高麗大学校韓国文学科博士課程修了、文学博士。天理大学・県立広島女子大学名誉教授。朝鮮古典文学および小説発達史、朝・中・日三国の比較文学を専攻
李賢起[イヒョンギ]
韓国ソウル市に生れる。東京教育大学大学院文学研究科博士課程修了。日本古典文学専攻。啓明大学校副教授、高麗大学校教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。