韓国の学術と文化
朝鮮後期漂流民と日朝関係

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 338p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588080272
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C3322

内容説明

本書では、膨大な対馬藩政史料などを読み解き、近世日朝間に生じた漂流問題、漂流民送還を実務的に担った対馬藩と朝鮮・東莱府役人との外交折衝の実態を追究する。前近代における両国沿岸部の漁民・海民らの遭難・漂流・漂着・送還をめぐり、民衆レベルでの接触・交流および日朝の外交交渉はいかに行われたか、その困難かつ複雑な問題を解決する過程を通じて、「漂流民送還体制」と「善隣友好」の実態、近世日朝関係史の実像に迫る労作。本書はまた、日本の中世史・近世史研究における近年の動向に呼応し、その成果を踏まえ、学問的交流を実らせた業績でもある。

目次

第1部 朝鮮後期漂流民送還体制と日朝交隣(朝鮮前期、漂流・漂着に対する朝鮮の認識と漂流民送還;朝鮮後期、沿岸住民の日本漂着と朝鮮の対応;朝鮮後期、漂流民送還体制と対日関係;朝鮮後期、日本人の朝鮮漂着と送還;開港前期における日本の政治的変動と漂流民送還体制の変質)
第2部 朝鮮後期漂流民送還をめぐる日朝交渉と交隣の実態(一六八二年の漂流民「順付」送還実施と対馬藩;一七三六年、日本漂船に対する「雑物」支給と日朝交渉経路の変更;日本における朝鮮人漂流民送還事故と「善隣友好」の実態)

著者等紹介

李薫[イフン]
梨花女子大学校史学科卒業。筑波大学大学院歴史人類学研究科修了(文学博士)。大韓民国国史編纂委員会史科研究委員を経て、現在、東北亜歴史財団第一研究室長

池内敏[イケウチサトシ]
京都大学文学部卒業。同文学研究科博士後期課程中退。京都大学博士(文学)。鳥取大学教養部講師などを経て、名古屋大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。