出版社内容情報
政府の外交政策に挑戦し反対してきた人々の系譜をたどり,イギリス的「異端」の伝統を皮肉と逆説をこめて現代に描き上げる。反体制派の歴史家テイラーの代表作。
内容説明
フランス革命から第二次世界大戦の勃発まで、イギリス政府の伝統的外国政策に反対してもうひとつの外交政策を主張し、次の時代に大きな影響をあたえた異端者たちの系譜を辿る。フォックス、コブデン、ブライト、グラッドストン、そしてマクドナルドら民主管理同盟に関わった人々が異端者として登場する。20世紀、イギリスで最も人々に親しまれ、代表作となる『第二次世界大戦の起源』で大論争を巻き起こした歴史家テイラーが、自ら称賛したイギリス的異端の伝統を、皮肉と逆説を込めて生き生きと描いた個性溢れる作品。
目次
1 急進主義の伝統―フォックス、ペイン、そしてコベット
2 異端のライバル―アーカートとコブデン
3 グラッドストンの外交政策―道徳性の矛盾
4 一九一四年以前の新しい急進主義
5 大戦―E.D.モレルの勝利
6 両大戦のあいだに―政策の模索
著者等紹介
テイラー,A.J.P.[テイラー,A.J.P.][Taylor,Alan John Percivale]
1906‐90。イギリスの歴史家。ランカシャーに生まれ、オックスフォード大学オーリエル・カレッジに学ぶ。当初法律家を目指したがやがてウィーンの歴史家プリブラムのもとに2年間留学し本格的に歴史研究の道に進む。1930年からマンチェスター大学歴史学部で教鞭をとり、38年以降オックスフォード大学モーダレン・カレッジでヨーロッパ外交史を専門に講じる。56年英国学士院に選任される
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