出版社内容情報
心理療法理論を哲学と心理学の概念から説き,問題〈解決〉のための具体的な治療(会話)を展開。言葉の魔術的な力が明らかにされ我々を最先端の心理療法へと導く。
内容説明
現代心理療法界における優れた思索者であり臨床家でもあるド・シェイザーの、その理論と実践が明らかにされる。心理療法において来談者(クライアント)が告げる「言葉」の深層は探る必要がないとする立場(反・ラカン/ソシュール)から、クライアントが語る「問題」とセラピストが引き出す「解決」の物語りの関係を通して新たな言語学を構想する。ユーモアを交えながら、本書の大半に及んで「解決」への具体的かつ詳細なセラピー(会話)を展開、「言葉」のもっている呪術的な力が明らかにされ、われわれを最先端の心理療法の術へと導いてくれる。
目次
「ことばのやり取りに他ならない」
ことばと構造、構造とことば
ラカンの穴と全体
問題の表層への到達
ベイトソンの「認識論」―ブラックホールか?
フロイトのあやまち―ことばは魔力を失わず
プロブレム・トークとソリューション・トーク
表層の「問題」にたどり着く
クライアントが話す内容をそのまま受け取ること
「何か良いことはありましたか?」―初回面接以降
成功の物語を構成することコンサルテーション面接
かろうじて5になるということ
表層―そこに解決を求める
ちょっと待って、それが奇跡なんだ
エピローグ
著者等紹介
シェイザー,スティーヴ・ド[Shazer,Steve De]
1941年生まれ。ミルウォーキー在住。解決志向アプローチを唱えて日本と欧米の若い心理臨床家をリードしている。日本へは「治療抵抗の死」という論文に注目した監訳者らが、日本家族心理学会(1986年)に夫人のインスー・キム・バーグと共に招聘したのが最初である。その後再度公式訪問され、1999年にも来日し、この方法のその後の展開を討議した。現在も「例外」という概念の上に短期療法の技法を大いに洗練させている
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