出版社内容情報
本書は、普遍主義、コスモポリタンでリベラルな傾向を持つ正義論と、個別主義でコミュニタリアンな傾向を持つ徳倫理学との敵対関係について、カント主義の立場から調停を試みる。抽象的で普遍的な正義原理のみを提唱する人々と、有徳な生き方の特殊性のみを推賞する人々の間にある対抗関係に異議を申し立て、より穏当な倫理的推論の説明を提案する。
内容説明
正義と徳は対立するのか?本書は、普遍主義、コスモポリタンでリベラルな傾向を持つ正義論と、個別主義でコミュニタリアンな傾向を持つ徳倫理学との敵対関係について、カント主義の立場から調停を試みる。抽象的で普遍的な正義原理のみを提唱する人々と、有徳な生き方の特殊性のみを推賞する人々の間にある対抗関係に異議を申し立て、より穏当な倫理的推論の説明を提案する。
目次
第1章 概論:正義と徳は対立するのか?
第2章 実践理性:抽象化と構成
第3章 焦点:行為、理解可能性、原理
第4章 範囲:行為者と主体―誰を数えるのか?
第5章 構造:責務と権利
第6章 内容1:すべての人のための原理―正義を求めて
第7章 内容2:すべての人のための原理―徳を求めて
著者等紹介
オニール,オノラ[オニール,オノラ] [O’Neill,Onora]
1941年生まれ。ケンブリッジ大学名誉教授。英国貴族院議員。オックスフォード大学で哲学と心理学を学び、ハーバード大学でジョン・ロールズのもとで博士号を取得。コロンビア大学、エセックス大学、ケンブリッジ大学などで教鞭を執り、英国学士院院長、英国哲学会の初代会長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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