出版社内容情報
近代西洋における科学・技術・経済の複合的発展のなかで、未知のものはつねに合理化され、規格化され、排除されてきた。しかし、わたしたちの知識が拡張されるほどに未知の領域もまた発見されるのであり、未知のものこそが宇宙のミステリーに対するわたしたちの感性を研ぎ澄ませてくれるのである。知っていること、知らないこと、知りえないことの対立的かつ相補的な関係をめぐる、〈百歳の哲学者〉モランの科学哲学エッセイ。
内容説明
天体からウイルスまで、“百歳の哲学者”の科学エッセイ。無知であることを恐れず、世界の謎と戯れるモランとともに、人類の未来、われわれの祖国地球の未来を考える。
目次
第1章 無知な知識
第2章 現実
第3章 われわれの宇宙=世界
第4章 進化のなかにおける生命と革命
第5章 生命の創造力
第6章 人間が知らない人間のこと
第7章 脳と精神
第8章 ポストヒューマン
著者等紹介
モラン,エドガール[モラン,エドガール] [Morin,Edgar]
1921年パリ生まれの社会学者・思想家。パリ大学に学ぶ。大戦中は対独レジスタンス活動に参加。戦後は雑誌編集者、映画評論家として活躍。パリの国立科学研究所(CNRS)の主任研究員として、現代の多元的・総合的な人間・社会・文化の調査研究に成果を上げる
杉村昌昭[スギムラマサアキ]
1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学・現代思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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