出版社内容情報
ボン大学でのマルクス・ガブリエルの前任者であり、彼をシェリング研究へと導き入れた師でもある哲学者ホグレーベの代表作。中期シェリングの未完の遺稿『諸世界時代』を、英米言語哲学の諸ツールを用いて解釈することで、シェリング哲学の現代的意義を明らかにする。「世界は存在しない」というガブリエルの主張の源泉に溯りながら、シェリング思想の核心へ導いてゆく一冊。待望の初邦訳。
内容説明
マルクス・ガブリエルの師である哲学者ホグレーベの代表作。未完の遺稿『諸世界時代』の解釈を通して、シェリング哲学の現代的意義を明らかにする一冊。「世界は存在しない」というガブリエルの主張の源泉にも溯りながら、シェリング思想の核心へ導いてゆく。待望の初邦訳。
目次
第1章 序
第2章 シェリングとダンテ―シェリングの思惟へのひとつの導入(ダンテ読書会;新しい神話の理念;自然についての壮大な詩;ダンテに対するシェリングの関心;シェリングは〈新しい神話〉を詩の形式で表現することを断念する;ダンテは『諸世界時代』にとって理想の意味を持つ;『諸世界時代』の論証を再構成するという課題)
第3章 『諸世界時代』の再構成への移行―述語づけの理論と形而上学(形而上学と述語づけの成功条件;形而上学と述語づけの妥当条件;形而上学と述語づけの存在条件;述語づけの開始条件―超越論的理想に関するカントの理論;シェリングと超越論的理想に関するカントの理論との関連;述語的素粒子の理論について)
第4章 述語づけと発生―『諸世界時代』(『諸世界時代』の“述語づけの理論”的アプローチ;根源的否定と根源的肯定;述語的回転;カオスから秩序へ;自己組織化と統一;シェリングの世界公式;理性と狂気)
第5章 後記