叢書・ウニベルシタス<br> 抹消された快楽―クリトリスと思考

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叢書・ウニベルシタス
抹消された快楽―クリトリスと思考

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  • サイズ 46判/ページ数 180p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588011337
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C1310

出版社内容情報

生殖器官たるヴァギナに対し、快楽の器官として長らくその存在を隠蔽されてきたクリトリスは、これまで女性に向けられてきたあらゆる種類の暴力──性器切除、レイプ、フェミサイド、ハラスメントを記憶している。デリダらによる男性中心主義批判の彼方で、哲学はクリトリスの快楽を肯定できるのか。権力と支配に抵抗するアナーキーとしてクリトリスを論じ、ラディカル・フェミニズムの思考を刷新する。

内容説明

生殖器官たるヴァギナに対し、快楽の器官として長らくその存在を隠蔽されてきたクリトリスは、これまで女性に向けられてきたあらゆる種類の暴力を記憶している。権力と支配に抵抗するアナーキーとしてクリトリスを論じ、ラディカル・フェミニズムの思考を刷新する試み。

目次

さまざまな抹消
女神のようなもの(ニンフ1)
性のないイメージ―ボッカッチョ、ヴァールブルク、アガンベン(ニンフ2)
存在のないナジャ、「愛の対象たる女」に関する短評(ニンフ3)
政治的解剖学
シモーヌ・ド・ボーヴォワールによる「性的実存」
ドルト、ラカンと「関係」
「女性器とはクリトリスである」、カルラ・ロンツィと差異のフェミニズム
リュス・イリガライ「女は閉じても開いてもいない」
「罪なき女性器に対する愛情と敬意とともに」
切除と修復―適切な語とは?
技術的に改造された身体―ポール・B・プレシアドとトランスフェミニズム
「我が外陰部、我が大いなる外陰部」(ニンフ4 ニンフォマニアック)
現実の脱自帯
クリトリス、アナーキー、女性的なもの

著者等紹介

マラブー,カトリーヌ[マラブー,カトリーヌ] [Malabou,Catherine]
1959年、アルジェリア生まれ。イギリス・キングストン大学教授。ドイツ・フランス近現代哲学

西山雄二[ニシヤマユウジ]
1971年生まれ。東京都立大学教授。現代フランス思想

横田祐美子[ヨコタユミコ]
1987年生まれ。立命館大学衣笠総合研究機構助教。現代フランス哲学、フェミニズム(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおにし

19
最後まで読んだが、男性である私には理解できないところが多くコメントは難しい。代わりに印象に残った部分を引用しておく。『哲学は私自身の女性性に疑いの目を向けることを教えてくれた。この疑いによって、私は自分のジェンダーを複数化できるようになり、すなわち、自分の女性性に対する新たな疑いをもてるようになった。すでに私のクリトリスはセックスとジェンダー、つまり解剖学的および社会的な二重の実存を持っていたが、哲学はトランスジェンダー的なクリトリスの政治学的実存をさらに付け加えてくれたのである。』(p.147)2021/11/15

しゅん

17
内容は複雑で扱う事象も重たい意味を持つのに、なぜか軽やかに読んだ本。哲学思想上においてペニスとヴァギナは二項対立として固定化されるが、その時に無視されるのはクリトリスである。こうかくと、これまた固定化された「第三の道」の探索という形式にも思えるが、クリトリスを傷つけ除去する文化が現在においても根強く残ることを鑑みるに、現実的な必然を覚える。本書は理論書というよりあらゆるトピックを集めたエッセイだが、同時に細かい精読を誘発する力も帯びている。男性の描き方ではラカンのいやらしさが際立っている。2022/09/12

kenitirokikuti

3
図書館にて。著者はデリダ門下の哲学者だそうな。デリダの男性器中心主義(ファロセントリック)を批判的に継承している▲非西洋世界の女性割礼の慣習を、人権侵害の女性器除去だと非難するけども、トランスやら何やらが肉体改造したがるのはジャスティスという考えを支持するのは、ご都合主義と言われても仕方ない面がある▲アリストレテス『動物論』『動物発生論』を参照したが、クリトリスという語はまだない。ガレノスと同時代の医師が初めてその語を用いてそうな▲類書『クリトリス革命 ジェンダー先進国フランスから学ぶ「わたし」の生き方』2023/07/17

ルンブマ

3
男性が衣服(空気)を纏うことの不可能性は、いわゆる骨格に起因するのではなく、身体の様々な部分と欲望のあいだには厳密な一致があるという男性的な枠組みに因る。対して、複数の部分は集まることができず、間隔を開けたままの状態が持続するが故に、能動/受動と言った二項対立の彼方へと快楽がもたらされるという女性的な枠組みは、身体のあらゆる部分を互いの隔たり(空気)において享楽させ、この隔たりを享楽させてもいる。すなわち、身体と欲望の二元性のなかに、何らかの不均衡や異質性、上述の「隔たり=空気」が導入されているのである。2021/12/16

思弁的プリキュア

2
後日色々書きます。2022/05/20

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