出版社内容情報
普遍という概念は、いまもなお警戒されている。西洋近代も日本も自らを普遍と称し、それは数え切れない暴力を引き起こしてきた。では中国はどうなのか。本書は、中国中心主義や中国特殊論の批判を踏まえて、価値相対主義に陥ることなく、「共に享受する普遍性」としての「新天下主義」を提唱し、文明、文化、国家へと議論を展開する。真に多様性・多元性を尊重するための思考とともに、《ウニベルシタス》もまた、新たに始動する。
内容説明
普遍という概念はいまもなお警戒されている。西洋近代も日本も自らを普遍と称し、それは数え切れない暴力を引き起こしてきた。では中国はどうなのか。本書は、中国中心主義や、中国特殊論の批判を踏まえて、価値相対主義に陥ることなく「共に享受する普遍性」としての「新天下主義」を提唱し、文明、文化、国家へと議論を展開する。
目次
第1部 来たるべき東アジア(新東アジア秩序の構想―EU式の運命共同体;世界的な保守主義時代の到来;新天下主義と中国の内外秩序)
第2部 自由主義を問い直す(中国は何を根拠に世界を統治するのか;二つの啓蒙―文明的自覚か、文化的自覚か;自由主義はなぜ枢軸文明に接続しなければならないのか)
第3部 国家主義を超えて(普遍的文明か中国的価値か―中国の歴史主義思潮への批判;中国にはリバイアサンが必要なのか―国家主義思潮への批判;儒家の孤魂、身体はどこに)
付録 対話(許紀霖・中島隆博・石井剛・鈴木将久・林少陽・王前)
著者等紹介
許紀霖[キョキリン]
1957年生まれ。華東師範大学歴史系教授。中国現代思想文化研究所副所長、華東師範大学‐ブリティッシュコロンビア大学現代中国と世界連合研究センター中国側主任、中国歴史学会理事、香港『二十一世紀』雑誌編集委員を兼任。ハーバード大学、台湾中央研究院、フランス社会科学高等研究院、東京大学、ベルリン自由大学などで客員教授を歴任。主に20世紀中国思想史と知識人研究及び上海都市文化研究を行っている。『中国知識人十論』は2005年中国国家図書館文津図書賞を受賞、『中国の出番?』は香港の『亜洲週刊』によって2019年十大中国語良書のトップに選ばれている
中島隆博[ナカジマタカヒロ]
1964年生まれ。東京大学東洋文化研究所教授。専門は中国哲学、世界哲学
王前[オウゼン]
1967年生まれ。東京大学教養学部附属東アジア・リベラルアーツ・イニシアティブ特任准教授。専門は政治哲学、思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鵐窟庵
niwa
KOH