出版社内容情報
南スーダンの牧畜民ディンカ人を対象とした宗教民族誌。無文字社会における従来の信仰と実践の理解を大きく揺さぶった本書は、やはり同じ地域の牧畜民を論じたエヴァンズ=プリチャードの『ヌアー族の宗教』と双璧をなす、社会人類学の古典的名著である。寡作だった著者の主著でもあり、長らく邦訳が待たれていた。監訳者による詳細な解説は、より深い理解の助けとなることだろう。
内容説明
ディンカ的なところがわれわれにもあるのではないか。南スーダンの牧畜民を対象とした宗教民族誌。生涯でわずか2冊しか本を残さなかったリーンハートのあの名著が、刊行から約60年を経ていよいよ邦訳なる!
目次
序論
第1部(天地の分かれ;神的なるものの唯一性と多数性(1)―自由神霊
神的なるものの唯一性と多数性(2)―クラン神霊
神性と経験)
第2部(〓〓の長の神話;経験の操作―祈願と祈祷;経験の操作―象徴的行為;生きたままの埋葬)
著者等紹介
リーンハート,ゴドフリー[リーンハート,ゴドフリー] [Lienhardt,Ronald Godfrey]
1921年イギリスのヨークシャーに生まれる。はじめケンブリッジ大学で英文学を学ぶが、後に社会人類学に転ずる。1949‐1972年オックスフォード大学社会人類学研究所講師、1972‐1988年同教授。南スーダンのディンカとアニュアで調査に従事。アフリカの神話や宗教、世界観に関する研究だけでなく、社会人類学の歴史の洞察についても令名を馳せた。オックスフォードアフリカ文芸叢書の編集委員も務めた。1993年に死去
出口顯[デグチアキラ]
1957年、島根県生まれ。筑波大学卒業、東京都立大学大学院博士課程中退。1996年博士(文学)。島根大学教授
坂井信三[サカイシンゾウ]
1951年、東京都生まれ。南山大学卒業。東京都立大学大学院博士課程満期退学。2001年博士(社会人類学)。南山大学教授
佐々木重洋[ササキシゲヒロ]
1966年、大阪市生まれ。京都大学大学院博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。名古屋大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。