叢書・ウニベルシタス<br> 反教養の理論―大学改革の錯誤

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叢書・ウニベルシタス
反教養の理論―大学改革の錯誤

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588010613
  • NDC分類 377.1
  • Cコード C1310

内容説明

現代オーストリアを代表する哲学者が、グローバル化した「知識社会」で経済効率やランキング競争一辺倒になったヨーロッパの大学改革を徹底批判し、すでに27刷を重ねた異例のベストセラー。「反教養」の精神に支配され、実学重視の名のもとに繰り返されてきた場当たり的な教育改革ではなく、人間性の批判的啓蒙と伝統に根ざした大学の再生を問う。教員・学生・市民必読!

目次

第1章 億万長者になるのは誰か、あるいは知っておかなければならないことのすべて
第2章 知識社会は何を知っているか?
第3章 教養・半教養・反教養
第4章 PISA―ランキングという妄想
第5章 知識にはどれくらいの重みがあるか?
第6章 ボローニャ―ヨーロッパ高等教育圏の空虚さ
第7章 エリート教育と反啓蒙
第8章 差引勘定の結果としての知識の価値
第9章 教育改革との決別

著者等紹介

リースマン,コンラート・パウル[リースマン,コンラートパウル] [Liessmann,Konrad Paul]
1953年生まれのオーストリアの哲学者。ウィーン大学哲学科教授。19世紀から現代にかけての哲学・美学・芸術論・メディア論を専門分野として旺盛な研究・執筆活動を展開。ドイツ美学会やドイツ教育・知識学会の要職を歴任し、学際的国際学術会議フィロゾーフィクム・レヒおよび国際ギュンター・アンダース協会の創設者・会長も務める。オーストリア国営放送(ORF)の哲学講座「思考と生」で声価を高め、ウィーンの左右二大高級紙『スタンダート』『プレッセ』をはじめ、ドイツ・スイスの主要紙や主要局等、言論界で幅広く社会批評を続けている

斎藤成夫[サイトウシゲオ]
1965年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程満期退学。博士(文学)。ドイツ文学専攻。盛岡大学文学部教授

齋藤直樹[サイトウナオキ]
1970年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。哲学専攻。盛岡大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

柳田

16
うーん。「この種の学術書としては異例のベストセラー」らしいが、一般書的な書かれ方をしているなと思った。べつだん新しいことが書いてあるようには思えないし、教養なんてくだらないと思っている人に対して説得力があるともあまり思えない。主に引かれているのはフンボルトやカント、ニーチェ、アドルノといった古典であり、シェルスキーとかも出てこない。どうも、教育学での議論があまり踏まえられてないような。PISA批判とかみんなやってるし。一章九章は少し面白かったが。まあ、それも知らないことが書いてあっただけのことだと思う。2018/05/01

Ex libris 毒餃子

5
日本でも種々の大学改革が喧伝されますが、それらが本来的な意味で大学の役割を刷新していくものか?産業界の要望やランキングに踊らされているだけの空虚なものではないか?大学教育の本来性を取り戻す一冊。2018/07/30

ゆえじん

4
教育を数量化するとはどういうことか。それは絶えざる流動化を引き起こし、公共的なものを私的な領域へと引きずり下ろすと本書は語る。新自由主義や資本主義の要求はそうだろう。しかしそれとは別に、素朴に教育の成果を知りたがるという、下からの要求もある。好奇心ではなくて、子どもの成長と今後を知りたいという要求。その観点から教育が機能しているかを問われても、答えはないわけだ。成果は数十年後を待つしかない。ここで数量化が現れるのだと思う。読めない先を読む、この意味で数量化はほとんど占いの代わりをしているんだろうな…2019/01/01

ナカシマ

4
「反教養」、それは理解しようという意欲の断念であり時代精神との決別である。精神を失った教育改革は無味乾燥とした知識社会とPISAランキングに踊らされる。そして、ボローニャ・プロセス——。大学改革の傲慢に辟易としたオーストリアの哲学者は、カント、シェリング、フンボルト、ニーチェ、アドルノらドイツの碩学を訪ね、「教養」はすでに消え失せ、「半教養」すら摩耗し、もはや「反教養」が跋扈していると皮肉たっぷりに問い正す。今や世界規模で横行する大学改革を容赦なく切り捨てていくのは読んでいて痛快。早く読むべきだった。2018/02/18

もりたく

2
サブタイトルに「大学改革の錯誤」とあるが、原著では「知識社会の誤謬」となっているとおり、知識社会=知識が産業化された社会、として知識自体の価値を軽んじる現代批判が主題。 とはいえ、大学教育のモジュール化(単位制度)、規格化・グローバル化(ボローニャプロセス)、選択と集中による研究大学拠点の整備(欧州工科大学構想)、大学評価の拡大やPISA重視など欧州で進む大学改革を批判は厳しい。 ただアメリカ化する欧州において、批判はするが解決策のない哲学者の机上の空論に思えてしまう面も。2018/07/21

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