内容説明
現代フランスの哲学・現象学研究の第一人者が、『存在するとは別の仕方で』をはじめとする後期レヴィナス思想の読解・批判に挑む。“神の死”以後のニヒリズムを見据えながら、他者、顔、超越、彼性、痕跡、受動性、隣人、身代わり、正義、語ることなどの主題を通じて、“存在の意味”と“善”の可能性、最後の“神”とギリシャ/ヘブライ思想の謎めいた関係を探る。
目次
問いのなかの問い=問いについての問い
名詞、動詞、存在論的差異
ある曝露からもう一つの曝露へ=他者への曝露について
自己に反する唯一者
志向性なき感受性
魂と身体
接触と近しさ
意識の遅れ
現象の欠損
痕跡から謎へ〔ほか〕
著者等紹介
フランク,ディディエ[フランク,ディディエ] [Franck,Didier]
1947年パリ近郊ヌイイ生まれ。アガレガシオン、第三期博士号、国家博士号を取得。高等師範学校講師、トゥール大学教授等を経て、1996年よりパリ第十大学ナンテール校(現在はパリ西大学ナンテール/ラ・デファンス)教授を務め、2010年よりフランス大学協会会員、2015年9月よりパリ西大学名誉教授。同志社大学客員教授、日本学術振興会外国人招聘研究者、関西学院大学客員教授として2011年、2013年、2015年に来日。ジャン=リュック・マリオン、ジャン=フランソワ・クルティヌとともに1980年代以降のフランスでの現象学研究を牽引してきた一人
米虫正巳[コメムシマサミ]
1967年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(大阪大学)。関西学院大学文学部教授。専門はフランス哲学
服部敬弘[ハットリユキヒロ]
1981年大阪生まれ。パリ西大学大学院博士課程修了。博士(同志社大学・パリ西大学)。日本学術振興会特別研究員(PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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