内容説明
20世紀政治哲学史に名を刻む二人の異才、L.シュトラウスとA.コジェーヴが、『僭主政治について』で繰り広げた論争にはいかなる思想的意味があったのか。プラトンやクセノポン、アリストパネスなどギリシア起源に遡る両者の難解なテクストを丹念に読み込み、哲学的知恵と政治、古代的なものと近代的なもの、男性性と女性性、歴史の終焉と普遍等質国家の主題に深く切り込んだ圧巻の研究。
目次
第1部 僭主政治について(クセノポン著『ヒエロン』に対するシュトラウスの読解;コジェーヴの応答―僭主政治の弁護;哲学的友愛の数々の困難さ)
第2部 女性性について(シュトラウスとアリストパネス;クセノポンの『家政論』;コジェーヴと、サガンの意図;女性性と否定性)
著者等紹介
ビバール,ロラン[ビバール,ロラン] [Bibard,Laurent]
1962年生まれ。フランスのグランド・ゼコールの一つであるエセック経済商科大学院大学(ESSEC、´Ecole sup´erieure des sciences ´economiques et commerciales)修了。経済学博士(1991年)。哲学博士(1995年)。現在、エセック教授を務め、政治哲学、社会学、経済学などを教えている
堅田研一[カタダケンイチ]
1962年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士課程(法哲学)満期退学。現在、愛知学院大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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