出版社内容情報
E.M.シオラン[シオラン]
著・文・その他
金井 裕[カナイ ユウ]
翻訳
内容説明
ナショナリズムとファシズムによる不寛容と熱狂的崇拝は、いまなお人々に心酔と激情をもたらしている。青年期のヒトラー崇拝と反ユダヤ主義的言説により、生前から死後も非難に曝され、その痛切な悔恨が絶望となって著作に深い影を落としてきたシオラン。その封印された過去を初めて明るみに出す政治評論。
目次
コドレアヌ、大天使ミハイル軍団および鉄衛団についての覚書
祖国
シモーヌ・ブエのメモ
シオラン書簡断片
ルーマニアの変容(小文化の悲劇;ルーマニアのアダミスム;ルーマニアの心理的および歴史的な欠陥;国家集産主義;戦争と革命;政治の世界;ルーマニアの歴史の螺旋)
著者等紹介
シオラン,エミール[シオラン,エミール][Cioran,Emil]
1911年、ルーマニアに生まれる。1932年、ブカレスト大学文学部卒業。哲学教授資格を取得後、1937年、パリに留学。以降パリに定住してフランス語で著作を発表。孤独な無国籍者(自称「穴居人」)として、イデオロギーや教義で正当化された文明の虚妄と幻想を徹底的に告発し、人間存在の深奥から、ラディカルな懐疑思想を断章のかたちで展開する。『歴史とユートピア』でコンバ賞受賞。1995年6月20日死去
金井裕[カナイユウ]
1934年、東京に生まれる。京都大学仏文科卒。訳書:『カイエ1957‐1972』(日本翻訳文化賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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