内容説明
思想史上、希有な継承のドラマ。若きマルクスは、“エピクロスの園”を散歩し、注釈・考察しつつ、その哲学を貫く“偏倚”(クリナメン)概念の重要性・豊饒さを発見して、哲学変革の方法と戦略を手にした―。「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異」「準備ノート」にマルクスの原点を捉える。
目次
序論 筆記者
第1章 弁証法と注釈
第2章 エピクロスの学について
第3章 倫理学の概念
第4章 エピクロスの神々
結論 ヘパイストスのハンマー
著者等紹介
マルコヴィッツ,フランシーヌ[マルコヴィッツ,フランシーヌ][Markovits,Francine]
1942年生。哲学のアグレガシヨン取得(1966)、第3期博士号(「エピクロスを読み解くマルクス」で)取得(1971)後、18世紀唯物論・無神論・自由思想を渉猟し、学問間の概念交換につき考究して、国家博士号を得た(1984)。また、哲学的著作類のコーパス構築に編集面で貢献し、ドーマル公爵賞(1995、学士院)、教育功労勲章(1999)を受賞(章)している。現在、パリ第10大学哲学科教授
小井戸光彦[コイドミツヒコ]
1940年生。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。18世紀フランス文学専攻。現在、茨城大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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