出版社内容情報
コペルニクス前史・影響作用史を題材に,宇宙との関わりにおける人間の自己理解の歴史を跡づけ,哲学・文学・宗教まで欧州思想史を包括的に論じる。
内容説明
「宇宙のオアシス、例外的な奇蹟としての地球」という認識へ!宇宙の中心から人間を追放したコペルニクス革命を軸に、その前史や影響作用史に注目しつつ、20世紀の月面探査まで、宇宙における人間の地位の変容を追究した大著。待望の完結。
目次
第5部 コペルニクス的比較級(遠近法が宇宙論の拡張を導いた;上位の諸体系の典型としてのコペルニクスの体系;二十世紀から回顧したランベルトの宇宙;“諸体系の体系”をめぐる競争―カントとランベルト;カントの転回におけるコペルニクス的なものとは何か)
第6部 コペルニクス的宇宙の光学(可視性の地平は人間学的に制約されている;新しい星々の宣言とただ一人の人物がそれを信じた理由;望遠鏡に対する抵抗を説明する副次的理論が欠如していた;望遠鏡による反省と宇宙飛行の屈地性)
著者等紹介
ブルーメンベルク,ハンス[ブルーメンベルク,ハンス][Blumenberg,Hans]
1920年ドイツのリューベックに生まれる。パーダーボルンとフランクフルトで哲学と神学を学ぶ。1950年キール大学で教授資格を取得。60年ギーセン大学正教授、この頃エーリヒ・ロータッカーの推薦でマインツのアカデミー会員となり、独自の“メタファー論”の構想を発表。63年“詩学と解釈学”の設立メンバー、65年ボッフム大学に移り、70年から85年に退官するまでミュンスター大学教授を務めた。クーノー・フィッシャー賞やドイツ言語文芸アカデミーのジークムント・フロイト賞を受賞
座小田豊[ザコタユタカ]
1949年福岡県生まれ。東北大学教授。哲学専攻
後藤嘉也[ゴトウヨシヤ]
1953年山形県生まれ。北海道教育大学教授、哲学専攻
小熊正久[オグママサヒサ]
1951年新潟県生まれ。山形大学教授、哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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