叢書・ウニベルシタス
コペルニクス的宇宙の生成〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 412p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588007613
  • NDC分類 112
  • Cコード C1310

出版社内容情報

コペルニクス前史・影響作用史を題材に,宇宙との関わりにおける人間の自己理解の歴史を跡づけ,哲学・文学・宗教まで欧州思想史を包括的に論じる。

内容説明

宇宙と関わりにおける人間の自己意識の変化を跡づけ、ヨーロッパ思想史全体を視野に議論を展開する、壮大な脱領域的コスモロジー。

目次

第1部 天の両義性(コスモスと悲劇;洞窟としての天;平静な観察者の終わりに;同時的なものの非同時性;天の光景と自己意識;純粋直感という人間学的ユートピア;天の景観の優美さ、写真と擬人観;生活世界にとって必要なものという時代錯誤―実在とシミュレーション)
第2部 コペルニクス理論の人物の可能性はどのようにして切り開かれたか(影響作用史の条件としての前史;体系の可能性を汲み尽くすことによる体系構造の弛緩;人間中心主義の諸転換;宇宙の中心の人文主義的理念化;技術に甘んじて心理を断念することの耐えがたさ;コペルニクス理論の内的生成史―試論)

著者等紹介

ブルーメンベルク,ハンス[ブルーメンベルク,ハンス][Blumenberg,Hans]
1920年ドイツのリューベックに生まれる。母はユダヤ人で、戦争中ナチスの迫害を避け身を隠していた家の娘と結婚する。キール大学で教授資格を取得、同大学を皮切りに、ハンブルク、ギーセン、ボッフム、ミュンスターの各大学で教鞭をとる。もっとも近い関係にある哲学者はカッシーラー。“詩学と解釈学”グループ(ギーセン)の創立メンバー。80年、ドイツ言語文芸アカデミーのG.フロイト賞を受賞。独自の論理で哲学・科学史・神学・文学を横断的に論ずる、ドイツ思想界の巨峰。96年3月75歳で死去

後藤嘉也[ゴトウヨシヤ]
1953年山形県生まれ。北海道教育大学教授。哲学専攻

小熊正久[オグママサヒサ]
1951年新潟県生まれ。山形大学教授。哲学専攻
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感想・レビュー

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この世界は神が創造し,神は天にいる。天は我々のはるか頭上にある。この世界観から脱却するのに,人々は理論を打ち立てていく。ただし理論は正しければだれでも信じるわけではない。信じたくない者は信じない。信じさせたくないものはたとえ誰かをこの世から消してでも信じさせたくない。コペルニクスの主張は突然現れたものではない。人類の知の集積がコペルニクスという人物に顕現した。もちろん前後には膨大な研究が続いていく。ブルーメンベルクは,プトレマイオス的世界観からコペルニクス的宇宙に認識が切り替わっていくさまを掘り下げる。2020/04/06

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