出版社内容情報
科学的倫理学(規範経済学)の視点でスミス,ケインズからハイエク,ロールズ,ノージックに至る正義論を検討し,市場型競争社会における社会主義とは何かを探る。
内容説明
市場型競争社会において“社会正義”とはなにか―スミス、ケインズからハイエク、ロールズ、ノージックに至る正義論を厳密に検討し、自由主義社会における正義の問題が犠牲の拒否と羨望の排除の問題に収斂することを明らかにする。
目次
第1章 自由な個人、この未知なるもの
第2章 規範経済学、あるいは科学的倫理学の探究
第3章 アダム・スミスと羨望の入り混じった共感
第4章 ジョン・ロールズ、功利主義と犠牲の問題
第5章 ジョン・ロールズ、恣意性の拒否とその限界
第6章 見出しえない社会正義
第7章 ロバート・ノージックと純粋な手続きの上の正義
第8章 フリードリッヒ・ハイエク、あるいは社会の複雑性に埋もれた正義
第9章 ロバート・・ノージック、あるいは悪の政治経済学
第10章 政治経済学、あるいは群衆の抑圧
著者等紹介
デュピュイ,ジャン=ピエール[デュピュイ,ジャンピエール][Dupuy,Jean‐Pierre]
1941年生まれのフランスの哲学者・思想家。国立理工科学校教授、国立科学研究センター(CNRS)主任研究員などを歴任。国立理工科学校の認識論・自律研究センター(CREA)およびモンターニュ・サント=ジュヴィエーヴ科学・文化集団の共同設立者。社会科学、とくに経済学の認識論的基礎づけが主たる専門であるが、ルネ・ジラールの影響の下にさまざまな領域で数多くの著作を発表している
米山親能[ヨネヤマチカヨシ]
1944年生まれ。東北大学大学院修士課程修了。東北大学教授。フランス文学・フランス思想専攻
泉谷安規[イズミヤヤスノリ]
1965年生まれ。東北大学大学院博士後期課程単位修得満期退学。弘前大学助教授。フランス文学・フランス思想専攻
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感想・レビュー
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