出版社内容情報
いわゆる年代記的な「生の」伝記としてではなく,ニーチェの思考の発展のプロセスを跡づけた「思考の伝記」を物語り,ニーチェ世界の一大パノラマを描き上げる。
内容説明
没後百年(2000年8月25日)の記念出版の白眉。単なる年代記的な「生の伝記」としてではなく、その思考の発展の過程を跡づけ、ニーチェの哲学世界の一大パノラマを描き上げる。
目次
二つの情熱、途方もないものと音楽。音楽がなくなったときいかに生きるか。海の怪物セイレン以後の悲哀。興醒め。実験と誘惑。
子供が書く。分かちうるもの(Dividuum)。稲光と雷鳴。経歴を見つけ、でっち上げる。プロメテウスとその他。哲学の初めての試み、「運命と歴史」。理念の大洋と異国への憧れ。
自己検証。文献学の節制。ショーペンハウアー体験。自己克服としての思索。理想化された自然と創造的精神。文献学への懐疑。様式への意志。ヴァーグナーとの最初の出会い。
存在の渦巻。『悲劇の誕生』の誕生。根底の冷酷さ。戦中のニーチェ。奴隷。道徳・対・美的思考。暴動への恐怖。文化の企業秘密の洞察。途方もないものの前の透明陽画と衝立。ディオニュソス的英知。〔ほか〕
著者等紹介
ザフランスキー,リュディガー[ザフランスキー,リュディガー][Safranski,R¨udigar]
1945年生まれ。哲学博士。フランクフルト大学でドイツ文学、哲学、歴史を学び、ベルリン自由大学のドイツ文学科の助手、講師を経て、『ベルリナー・ヘフト』誌の編集者として、ジャーナリズムで活躍。広く成人教育、市民大学にかかわる。カール・ハンザー社の『ドイツ文学の社会史』〔邦訳・法政大学出版局〕やアテネーウム社の『ドイツ文学史』の企画にも携わり、現在は思想家・作家について独特な評伝の領野を切り拓いて活動している
山本尤[ヤマモトユウ]
1930年生まれ。京都府立医科大学名誉教授。専攻はドイツ現代文学、思想史
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感想・レビュー
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さえきかずひこ
吟遊