出版社内容情報
1912年に突然に絵画を「放棄」して,「レディメード」と呼ぶ挑戦的な芸術作品を生み出したデュシャンの精神変移を精神分析的.絵画唯名論的に解釈を試みる。
内容説明
1912年デュシャンは突然に絵画を“放棄”し、奇妙なオブジェによる自ら“レディメード”と呼ぶ作品を“発明”した。このデュシャン思想の展開を芸術史的・精神分析的見地から解釈を試み、新たな芸術家像を描き出す。
目次
またしても芸術と精神分析になるだろうか
移行
理論的間奏
啓示
反響
色とその名
レディメードと抽象画
変移
著者等紹介
ド・デューヴ,ティエリー[ドデューヴ,ティエリー][De Duve,Thierry]
1944年ベルギーのシントトリュイデン生まれ。ブリュッセルおよびアメリカ在住。欧米を舞台に活躍している現代の代表的な美術史家。ブリュッセルのルーヴェン大学で哲学、心理学を修め、パリの社会科学高等研究学院の博士課程でルイ・マランに師事し博士の学位を取得。ブリュッセルでジャン・ギローとともにグラフィック研究学院を創立し教授となり、その後、欧米各地の大学の学部ならびに大学院において、特別招聘教授として芸術史、現代絵画、美学等の講義をおこなう。また欧米各地の美術館等において、「マルセル・デュシャン展」、「キネティック・アート展」など数々の特別美術展の企画責任者として活躍。美術や芸術の国際学会の主宰をはじめ学会活動もめざましく、多くの論文、評論等がある
鎌田博夫[カマタヒロオ]
1924年東京に生まれる。大阪外国語学校フランス語部・京都大学文学部文学科(フランス文学専攻)卒業。1988年東北大学文学部教授退官。同大学名誉教授。フランス共和国パルム・アカデミック勲賞(シュヴァリエおよびオフィシェ)を受章
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