出版社内容情報
300年前にタイム・スリップ。大道芸ありエステあり星占あり,喧嘩・口論・詐欺・賭博・売春,汚く騒々しく,陽気でたくましい,産業革命前夜,沸騰するロンドン。
内容説明
今から三百年前のロンドン。その「目ぼしい場所の完全な実地検分」を企てた著者は、「昼夜を問わず横行する人類共通の虚栄や愚行」を目撃・観察し、喧騒・不潔・残酷・粗野・猥雑、しかしまた笑いと活力と人間味に溢れた都市住民の生活の裏と表を縦横に語り尽くす。当時の正統的文学の向こうを張って、ひたすら「面白く役に立つ話」を集め、悪口雑言・地口・オノマトペア・風刺詩を自在に操った目くるめく言語宇宙は、読む者の心胆を深くえぐるであろう。
目次
はじめに作品の意図を述べる
タヴァーンの主人と給仕人たち。
ロンドン探訪者(スパイ)が詐欺師たちからご馳走になる。
詐欺師たちの人物描写。
コーヒーハウス。
えせ実験科学者。
妻を埋葬して金持ちになった男たちと、彼らにかかわる薬屋たち。
ある出版業者。
東インド会社。
貧しい女に求婚した身分の高い紳士の話。〔ほか〕