出版社内容情報
海の女神との結婚譚など,ギリシア神話のポピュラーな物語を素材に,現代における神話研究の主要な理論を平明に解説し,神話学全体への展望を拓く好個の入門書。
内容説明
海の女神との結婚譚やトロイ戦争の話など、ギリシア神話のポピュラーな物語を素材に、現代における神話研究の主要な理論を平明に解説し、神話学全体への展望をひらく好個の入門書。神々の種族やギリシア王家の系図、関連地図等を付す。
目次
ペレウスとテティス
伝説
民話
神話に関する理論
“狭義の”神話
生活、文学、及び芸術の中の神話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絹恵
23
ペレウスとテティスとエリスから『眠れる森の美女』、プシュケとクピドから『美女と野獣』という物語の輝きの裏には毒が塗られています。美しさは罪───テティスの凛とした強さもプシュケの可憐さも十分すぎるほどの諍いの種でした。でもこの毒も深層に触れるには必要です。自分の気持ちに合うように神話を馴染ませたその時、一人一人の心に金の林檎が降るのだと思いました。2014/05/15
刳森伸一
3
ギリシア神話のエピソードを紹介しながら神話学の基礎を説明する入門書。一つ一つのエピソードのほとんどが既に知っていることなのだけど、それを神話学のトピックなどと結びつけて語られると新鮮。2014/09/23