出版社内容情報
17世紀70年代に書かれた『両性の平等について』と『男の優秀さについて』は,フェミニズムおよび近代革命思想の先駆的古典として近年復権された。待望の完訳。
内容説明
「魂には性別による差はない」「男女の差は従来の慣習と教育による」という徹底した男女平等論は、フェミニズムの先駆であるとともに、18世紀啓蒙思想を先取りし、さらにそれを超える諸原理をも示す。思想史の再検討を迫る、「忘れられた思想家」の二著完訳。
目次
両性の平等について(ここでは、通俗的な臆断は偏見であること、男の行為と女の行為の中に見られるものを公平に比べてみるならばこの両性の間には完全な平等があると認めざる得ないことが示される;ここでは、両性の平等の説に反対するために詩人や雄弁家や歴史家や法律家や哲学者に依拠して持ち出された論拠が、なぜ空しく無用であるかが明らかになる)
男の優秀さについて―両性の平等説への反論(男の優秀さについて;『両性の平等について』と『男の優秀さについて』に関する難点の解明のために必要な注意)