出版社内容情報
文学批評の立場からテキストとしての聖書に挑み,聖書を神話という大いなる体系として位置づけつつ,西欧の想像力の枠組と文学の神話的構造を解明する壮大な試み。
内容説明
文学批評の立場からテキストとしての聖書に挑み、テキスト自体の形式と意味の解剖を通じて、ブリコラージュ的統合体をなす聖書を神話という「大いなる体系」として位置づける壮大な試み。西欧の想像力の枠組と文学の神話的構造を解明するフライのライフワーク。
目次
第1部 言葉の秩序
第2部 予表の秩序
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
1
かなり読みにくかったが、エッセンスとしての聖書は記述的な描写とは区別されるところの換喩的描写による統一性を保持しているが、それは記述的な意味での論理一貫性という統一性ではなく、詩的表現によって汲み上げる源泉のような統一性である、ということ(?)。ある意味で統一性を突き破る〈統一性〉。2011/12/22
singoito2
0
聖書を神話≒詩とした上で、言語、神話、隠喩、予表の4つの視点から、その構造を考察した上で、具体的な読解を進めていく。聖書に興味のある人には面白いが、そうでない人には辛いかもしれない。聖書の章番号に誤りがあったり、主語と述語が不明な訳文が頻出したりで、読者の忍耐と解釈力が要求される本。2021/03/10