出版社内容情報
ルソー,クライスト,ニーチェが挑んだ真理探究の冒険,形而上学者による真理の世界発見の試み,カフカにおける書くことと実生活の真理,等々卓抜な哲学的省察録。
内容説明
ルソー、クライスト、ニーチェが挑んだ真理探求の冒険、ソクラテス、アウグスチヌスに始まる形而上学の真の世界発見の試み、カフカにおける書くことの真理と実生活の真理…。「真理」が空位と化した現代と現代人への卓抜な哲学的省察。
目次
絵の中に消える
自我の真理と残余の世界、3たびの対決(ルソー;クライスト;ニーチェ)
世界を捨てた真理
形而上学あるいは帰郷の試み
カフカあるいは異郷にとどまる術
自由についての自由変奏曲
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さえきかずひこ
6
タイトルが仰々しいが、中身は哲学エッセイであり、読みやすい。デカルト、カント、カントに対抗するドイツ観念論(シェリング、フィヒテ、ヘーゲル)、ニーチェ、ナチズム、カフカなどが適宜招じられ語られてゆく。実存主義的、ロマン主義的、理想主義的な各位は大いに読まれたし。最終章も刺激的です!!2017/05/06
ががほむ
0
「真理は、人間にとって消化可能なものであり続けるために、つまり生命維持に役立つものであり続けるためには、イロニーと結びつかなければならない」ある章の締めくくりにフランスキーはこのように書いている。古代形而上学から近代形而上学への真理という概念の移り変わりは真理について考えるものをあまりにも無世界的内面性洞窟へと誘導し、現実的な個体を崩壊せしめた。続く2013/02/21