叢書・ウニベルシタス<br> 貨幣の暴力―金融危機のレギュラシオン・アプローチ

叢書・ウニベルシタス
貨幣の暴力―金融危機のレギュラシオン・アプローチ

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  • サイズ B6判/ページ数 506p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784588003417
  • NDC分類 337.2
  • Cコード C1333

出版社内容情報

現代のインフレと金融危機をレギュラシオン概念に依拠し貨幣制度の発生という原理的視座から解き明かす。ジラールやプリゴジンを援用しつつ通貨・金融問題に挑む。

内容説明

〈レギュラシオン〉概念に依拠し、現代のインフレと金融危機を貨幣制度の発生という原理的視座から解き明かす野心的な試み、ドイツのハイパー・インフレやアメリカの金融危機の分析を踏まえ、あるいはルネ・ジラールの暴力論やプリゴジンの散逸構造論を積極的に援用しつつ、現代の通貨・金融問題に挑む。

目次

第1部 貨幣制度の一般理論(貨幣と社会秩序の創成過程;集権化と分裂化;通貨危機)
第2部 貨幣―その起源から20世紀の通貨危機に至るまで(貨幣・暴力・主権の歴史;ハイパー・インフレーション;アメリカ合衆国の金融政策の変遷)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

2
標準的な経済学が描く交換関係は、対称性を前提とするゆえに同質的で非時間的な主体を仮定する。対して、本書は交換関係の内包する非対称性から考える。交換は、対象の価値が、自己と相手とでは異なるという本質的な非対称性を抱えており、いかなる交換も、どちらかが価値を決定する自己の主権を放棄し、受動的な位置を受け入れることで、はじめて成立するもので、貨幣はこのような非対称的な暴力を一般的な社会制度へと転換する装置であって、両者の関係を均質化し、対称的なものに調整し、暴力を無化する役割を持ってはいないと著者たちは考える。2016/07/24

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