出版社内容情報
誤解と歪曲とに満ちた従来のマルクス理解を退け,テクストの徹底的な読み直しに挑んで,彼の見出した現実的基礎を生=実践の現象学的存在論から分析・再構成する。
内容説明
「マルクス主義とは、マルクス誤解の総体のことだ」と断定、テクストを徹底的に読み直す。マルクスの見出した人間的現実、および「根底的主体性」に根ざす実践概念を、現象学的な存在論の展開として捉え、構造主義的解釈の閉塞状況を超える。「知的事件」と称された問題作。
目次
序論 マルクスの諸テスクトについての理論
第1章 政治的本質についての批判―1943年の草稿
第2章 若きマルクスのヒューマニズム
第3章 諸総体性の還元
第4章 現実性の規定
第5章 イデオロギーの場所
第6章 経済の超越論的生成
第7章 経済的現実性の現実性
第8章 主体性への資本の根底的還元c=0
結論 社会主義