出版社内容情報
精神分析流行の基となった英訳版『フロイト著作集』にフロイト理解の根本にかかわる重大な欠陥があることを大胆に指摘し,フロイト思想と精神分析の復権を唱える。
内容説明
精神分析流行の基となった英訳版『フロイト著作集』にフロイト理解の根本にかかわる重大な誤訳があることを大胆に指摘し、その人間主義的側面が捨象されて医学専門分野に閉じこめられたフロイト思想と精神分析の復権を説く。アメリカにおけるフロイト受容批判。
目次
1 フロイト理解の文化的風土
2 文章家としてのフロイト
3 2つの古代神話
4 「汝自身を知れ」
5 「エディプス・コンプレックス」
6 精神分析をめぐるアメリカの状況
7 「自然の学」から「精神の学」へ
8 「わたし」と「エゴ」
9 『夢判断』と『夢の解釈』
10 「魂」と「精神」
11 アメリカ文化への批判
12 『日常生活の精神病理学』
13 「防御」と「抑圧」
14 『集団心理学と自我の分析』/『文化への不満』
15 エロスとタナトス