出版社内容情報
モラン,ジラール,イリッチらの思想が到達した共通点は何か。それら諸領域と接触しつつ自己組織化をめぐり明快な思考を展開,従来のエピステーメーの改変を迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
singoito2
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本書は’76年、イリイチの私塾における朝食の席上における「(イリイチは)中世的な思想家だよ」という軽口から始まります。著者はイリイチに深い共感を覚えながら、いわばイリイチに欠けている20世紀の自然科学の知見とアトラン、ジラール、モランなどを援用しつつ、巻末では再びイリイチ的思想に立ち返って、いわば私設応援団としての本書の意図が明らかにされます。アトランとジラールについて事前に読んでおくともっと理解が深まったと後悔。今からでも読んで見ます。イリイチやグレタ嬢に心寄せる方にはオススメ。2020/03/13