出版社内容情報
《記号としての物》の理論を展開させ,現代消費社会の構造を分析し批判した著者の思考の集成。その後の追究テーマ=象徴交換の理論へと発展するプロセスをも示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
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消費社会の神話と構造 物の体系 生産の鏡 とならんで、本書を読み解くと、何かが透けて見えるかもしれません。 ジャック・アタリの La Parole Et L'outil(言葉と道具)で参考文献になっているので、 そちらから攻めるのも手かもしれません。 訳書は「情報とエネルギーの人間科学」2019/08/07
アルゴス
1
ボードリヤールの象徴交換論にまつわる論文集。具体的な論考から一般的な理論の枠組みまで、多様な文が集められている。価値については、使用価値の機能的な論理、すなわち有用性、交換価値の経済的な論理、すなわち等価性、価値/記号の差異的な論理、すなわち差異性、象徴交換の論理、すちわち両面性(147)の四つの主要な論理が軸となる。とくに記号のもつシニフィアンとシニフィエの両面性が、使用価値と交換価値の両面性とどうかかわってくるかが、この書物の考察の焦点の一つだ。★★★2017/12/20